研究所トップ
≫
研究成果情報
≫
平成14年度
岩手県におけるリンドウ褐斑病の発生生態に基づく防除適期
[要約]
岩手県において,リンドウ褐斑病は6月下旬〜7月下旬にかけて感染し,およそ2〜3週間の潜伏期間を経て7月下旬〜8月中旬に発病する。以降2次伝染を繰返す。防除適期は6月下旬〜7月下旬である。
[キーワード]
リンドウ褐斑病、感染時期、潜伏期間
[担当]岩手県農業研究センター・病害虫部・病理昆虫研究室
[連絡先]電話0197-68-4424,電子メール
s-nekoduka@pref.iwate.jp
[区分]東北農業・生産環境(病害)
[分類]技術・参考
[背景・ねらい]
リンドウ褐斑病は,病原菌未詳(病名目録)の斑点性病害で,発生生態も不明な点が多く,生産現場では本病による被害が拡大傾向にある。そこで,本病原菌の感染時期と潜伏期間および生態に基づく防除適期を明らかにする。
[成果の内容・特徴]
1.
感染時期
本病は6月下旬頃から7月下旬にかけて感染し,8月上旬頃に初発生する。以降,2次伝染を繰り返し,9月上旬頃になって発生量が増加する(
表1
,
図1
)。
2.
潜伏期間
感染から発病までの潜伏期間はおよそ2〜3週間である(
表1
)。
3.
防除適期
感染が起こる6月下旬から7月下旬にかけて,本病に効果の高い薬剤を連続散布する(
表2
)。
[成果の活用面・留意点]
1.
降雨期間が長い程,感染量が多い傾向にある。
2.
6月下旬〜7月下旬の防除が不十分であると,8月以降の降雨でまん延することがある。
3.
TPN水和剤による茎葉への汚れは,展着剤の加用により軽減できる。
[具体的データ]
[その他]
研究課題名:
りんどう病害虫防除体系の確立と実証
予算区分:
国・県
研究期間:
1998〜2002年度
研究担当者:
猫塚修一・勝部和則