| [背景・ねらい] |
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キャベツ根こぶ病の防除は化学合成農薬に依存しているが、環境に配慮した安定的・持続的農作物生産の観点から、これまでに菌密度−発病度曲線(DRC)診断を基本とするアブラナ科野菜の総合防除が提案されている。しかし、根こぶ病の発病度とキャベツ調整重との関係については明らかにされておらず、防除要否の指標が明確ではなかった。そこで、これらの関係について検討する。 |
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| [成果の内容・特徴] |
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岩手県西根町焼走圃場(土壌:厚層多腐植質黒ボク土)で品種「夏さやか」を用いた場合、根こぶ病の発病度(表1調査基準)が30以下であれば目標とする調整重(1,200g/個:L規格)及び出荷率90%程度が確保できる(図1、2)。 |
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| [成果の活用面・留意点] |
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| 1. |
本成果は岩手県西根町焼走圃場(土壌:厚層多腐植質黒ボク土、品種:夏さやか)に限定された内容である。 |
| 2. |
DRCによる圃場診断(図3)及び本成果に示した収穫時の発病度と調整重の関係を基本として、当該圃場における翌年の防除要否の判断に活用できる。なお、本手法は他のキャベツ栽培圃場でも適用可能である。 |
| 3. |
「発病度と調整重の関係」「発病度と出荷率の関係」は土壌、品種等の栽培条件、あるいは環境条件の違いによって異なる場合が考えられるので、他地域も含めて更にデータを蓄積する必要がある。 |
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