| [背景・ねらい] |
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消費者は、新鮮、安心・安全及び健康、美味しさなどに関して品質的に優れる鶏卵を求めている。青森県の特産鶏卵である緑色卵「あすなろ卵」については、エゴマ種子を給与することによりn-3系不飽和脂肪酸であるα-リノレン酸を高めた生産が行われている。エゴマ種子は他にもビタミン類の含量が比較的高いが、産卵鶏に対する給与効果はまだ明らかにされていない。そこで、本試験は、エゴマ種子の添加給与が「あすなろ卵」のビタミン類、特にビタミンE(α及びγ-トコフェロール)含量に及ぼす影響を明らかにする。 |
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| [成果の内容・特徴] |
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| 1. |
エゴマ種子5%添加区の卵黄中γ-トコフェロール含量は37.3μg/gと無添加飼料区に比べ約2倍に増加する(表1)。 |
| 2. |
産卵率、産卵日量、飼料摂取量、卵重、卵殻強度、卵黄色、ハウユニット及び卵黄中α-トコフェロール含量は対照区との間に有意差がない(表1)。 |
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| [成果の活用面・留意点] |
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| 1. |
ビタミンEは不飽和脂肪酸の酸化を防ぐため、現行のエゴマ種子を利用した不飽和脂肪酸含量を高める鶏卵生産に有益な情報として活用できる。 |
| 2. |
地域飼料資源を利用した高品質鶏卵生産の可能性が更に期待される。 |
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