| [背景・ねらい] |
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食文化の成熟と健康志向の高まりに応えた、おいしくて健康維持に役立つ牛肉が求められているので、食味成分の遺伝的背景を解明し、DNAマーカーなどの遺伝子情報を利用した食味向上を目指した育種改良技術を確立する。 |
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| [成果の内容・特徴] |
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| 1. |
間接検定材料牛6セット51頭の僧帽筋をとちく後48時間で採取し、分析まで凍結保存して遊離アミノ酸組成を調べると、全16種類のアミノ酸で種雄牛間に有意な差(p<0.05)が見られる(表1)。 |
| 2. |
遊離アミノ酸溶液の呈味に基づいて、甘味系,旨み系、苦味系、及びその他にグループ分けすると、各グループのアミノ酸組成に有意な差(p<0.05)が見られる(表2)。 |
| 3. |
農家で肥育された特定種雄牛産子を用いて連鎖解析を行うと、非必須アミノ酸のグルタミン酸、アスパラギン酸、セリン、グリシン及びアラニンで、0.1及び0.5%の危険率で連鎖する染色体が見出される(表3)。 |
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| [成果の活用面・留意点] |
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| 1. |
僧帽筋以外の筋肉では、遊離アミノ酸組成が異なる可能性がある。 |
| 2. |
食肉の美味しさは、単一のアミノ酸あるいはアミノ酸組成のみで決まらないので、遊離アミノ酸組成は美味しさの構成要素の一つと理解される。 |
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