| 1. |
鶏糞・塵埃・卵内容物等の付着した未洗浄の集卵トレー・コンテナを直接、食品添加剤の次亜塩素酸ソーダ液に浸漬し、自然乾燥後そのまま集卵に使用するものである。 |
| 2. |
次亜塩素酸ソーダ150ppm液(厚生労働省「卵選別包装施設の衛生管理要領」中の洗卵洗浄水と同濃度)を作成し(1200リットルの水道水に12.5%原液を1500ml混合)、作成した消毒液100Lあたり、トレー10枚を収納したコンテナ1個を浸漬する。浸漬槽には光・空気との接触を遮蔽するため、上ふたをする。 |
| 3. |
消毒効果の判定法として浸漬前後におけるトレー・コンテナのサルモネラの有無を拭き取り検体を用い、HTT選択増菌培地、XLT-4分離培地を使用した方法で、また浸漬前後におけるトレーの一般生菌数・大腸菌群数の変化を定法に従い調べる。 |
| 4. |
浸漬前におけるトレー・コンテナのサルモネラ汚染状況はトレーの陽性率が58.6%、コンテナの陽性率が63.6%である(表1)。 |
| 5. |
10分間の浸漬時間はトレー・コンテナに汚れとともに付着したサルモネラの殺菌に有効である(表2)。 |
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浸漬による一般生菌数・大腸菌群数に対する消毒効果は、トレー表面において一般生菌数は102.4〜3.0、大腸菌群数は101.7〜3.2オーダーの減少が認められる。浸漬時間の差による消毒効果の違いは見られない(図)。 |
| 7. |
消毒液を反復使用すると、液の汚れの増大とともに消毒液中の残留塩素濃度(オルトトリジン法;簡易測定器材使用)が顕著に減少し、原液の追注が必要となる(表3)。 |