| [背景・ねらい] |
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えだまめ在来種「毛豆」から育成した早生2品種の有利販売を行うために、収穫後の鮮度・良食味の保持を図る必要がある。そこで、市場流通の主流である「もぎ莢」状態で冷蔵とMA(Modified atmosphere)包装の鮮度・良食味保持効果を明らかにする。 |
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| [成果の内容・特徴] |
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| 1. |
鮮度・食味変化
「あおもり豊丸」、「あおもり福丸」とも常温・ネット包装では貯蔵日数の経過とともに莢の退色(黄化)、食味と糖含量の低下が見られ、「あおもり豊丸」では早いのに比較して、「あおもり福丸」では緩やかである。莢水分の低下は「あおもり豊丸」で著しいが、「あおもり福丸」ではほとんど見られない(図1)。 |
| 2. |
冷蔵及びMA包装処理による鮮度・良食味の保持日数
| (1) |
冷蔵処理
「あおもり豊丸」では莢色、莢水分の低下を2〜5日間、食味を5日間保持できる。「あおもり福丸」では莢色及び食味を5日間保持できる(図1)。 |
| (2) |
MA包装処理
「あおもり豊丸」、「あおもり福丸」いずれにおいても莢色及び莢水分は9日間保持されるが、食味は5日後以降低下する。貯蔵5日後以降カビが発生することがあり、食味に影響する(図1)。 |
| (3) |
冷蔵とMA包装併用(MA包装をして冷蔵)処理
「あおもり豊丸」では莢色及び莢水分を9日間、食味を5〜9日間、「あおもり福丸」では莢色、莢水分及び食味のいずれも9日間保持できる(図1)。 |
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| [成果の活用面・留意点] |
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| 1. |
収穫後の商品管理に活用できる。 |
| 2. |
鮮度・良食味の基準は、莢色はL*a*b*表色系のうちクロマティクネス指数a*の値−10以下、莢水分は70%以上、食味は食味指数3(普通)以上、糖含量は「あおもり豊丸」で3%以上、「あおもり福丸」で4%以上であることとした。 |
| 3. |
MA包装とは、適度な嫌気性状態をつくるプラスチック資材を用いて、青果物の呼吸量を制限するものである。 |
| 4. |
MA資材はえだまめ用のものを用いる。 |
| 5. |
MA包装で室温に長期間放置するとカビが発生することがあるので注意する。 |
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