| [背景・ねらい] |
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イチゴの促成栽培においては収穫初期までの草勢管理が重要とされている。宮城県においては「さちのか」、「とちおとめ」へ急速な品種更新がなされていることから、これら品種について定植期以降の夜温及び窒素施用量の影響、電照開始時期を明らかにする。 |
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| [成果の内容・特徴] |
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| 1. |
「とちおとめ」、「さちのか」の定植期以降における葉身の生育は窒素施用量多いほど大きくなる。葉柄長は窒素施用量が多いほど,及び夜温が高いほど長くなる。「とちおとめ」では窒素施用量が多いと腋果房の分化が遅れるが、夜温の影響は受けない(表1)。 |
| 2. |
「とちおとめ」、「さちのか」の促成栽培では、11月上旬から電照をおこなうことで収穫開始期に草高25cmを確保することができる(図1、「さちのか」データ省略)。また、電照により葉柄長とともに葉身の生育も促進される(データ省略)。 |
| 3. |
「とちおとめ」、「さちのか」ともに11月上〜中旬までの電照開始で3月まで及び全期の収量が向上する(図2、「さちのか」データ省略)。また、電照により商品果1果重も大きくなる(データ省略)。 |
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| [成果の活用面・留意点] |
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| 1. |
東北地方での「とちおとめ」、「さちのか」の促成栽培で適応できる。初期生育量を確保するため、夜温が10℃以下の時期に保温を開始する。 |
| 2. |
冬期の草高目標は25cmとし、25cmを越える場合は電照を中断、または電照時間を減じ調節する。 |
| 3. |
本試験での電照方法は、75w白熱球を地上高1.6mに5個/a設置し、夕方から3時間の日長延長とした。 |
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