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「秋試交2号」は、1987年に秋田市内より収集した在来種「秋田」の選抜固定系統(AK-1)と、1995年に導入した市販品種「山形」の選抜固定系統(YM-1)を、自家不和合性を利用して交配育成した正逆交配によるF1品種である。 |
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根外部特性は、肥大が旺盛で、「山形」より根長が長く、根重がやや大きい。根形は、中ぶくれ型の「山形」に対して「改良秋田」と同様の先流れ型である。根肌に細根や「横すじ」が少なく、綺麗で加工に適している(図1、表1)。 |
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根内部特性は、硬度が「山形」より硬く「改良秋田」とほぼ同等であり、含水率でも、「山形」と「改良秋田」の間に位置し、肉質は緻密で「いぶり」に適している。甘味と共に辛味も強い。収穫が遅れると軽度の「ス」が入ることがある(表1)。 |
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商品率が85%と高く、収量は「山形」や「改良秋田」より高い。商品の根長、根径および根重の変動係数(CV)は、「山形」や「改良秋田」より小さく、商品の揃いも良い(表2)。 |
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加工特性は、乾燥後の歩留り、漬込み後の歩留り共に高く、製品歩留りが30.5%と「山形」より高く「改良秋田」と同程度である。製品の硬さが中程度で、パリッとした歯触りで食感が良好である(表3)。 |