[背景・ねらい] |
 |
近年、食への関心が高まり健康食材として「雑穀」が見直されている。
岩手県では、栽培特性や収量性に加え従来考慮されなかった外観や食味・内部成分等にも着目して雑穀を選抜することとしている。
新たな雑穀需要を創出するため、特徴ある特性を有するひえ系統を選定する。 |
 |
[成果の内容・特徴] |
|
1. |
アミロース含量
岩手県岩泉町安家地区で栽培されるひえ系統(現地で「もじゃっぺ」と呼称される)は、ヨード・ヨードカリ溶液の呈色が、岩手県内の主要系統(「達磨」及び「軽米在来(白)」)では青色を示すのに対して赤紫色を呈する(図1)。
また、アミロース含量は12.0%程度であり、「達磨」及び「軽米在来(白)」に比べて低い(図2)。 |
2. |
デンプン糊化特性
アミロース含量が低い系統のデンプン糊化特性は以下のとおりである(図3)。
「達磨」及び「軽米在来(白)」と比較して、ラピッド・ビスコ・アナライザー測定での糊化開始温度及び最低粘度はほぼ同等である。最高粘度が高く、ブレークダウンは大きい。最終粘度及びコンシステンシーは小さい。
また、冷めても固くなりにくい特性を有する(図4)。 |
|
 |
[成果の活用面・留意点] |
|
1. |
食味の改善や新たな加工品開発の素材として有望である。 |
|