ソリダゴの夏秋出し栽培(露地)における台刈り時期及び電照の効果 |
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[要約] |
ソリダゴの露地栽培では、5月中旬から7月中旬にかけての台刈りによって採花期を8月上旬から9月中旬まで拡大できる。また、台刈り直後から深夜4時間電照を6週間以上行うことによって切り花品質が向上し、採花期を10月下旬まで拡大できる。
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[キーワード] |
ソリダゴ、台刈り、電照、夏秋出し栽培、露地
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[背景・ねらい] |
ソリダゴは、フラワーアレンジメントなど様々な用途があり、近年需要が高まっているほか、水田転作などで省力栽培が可能な品目の一つである。しかし、開花期が集中し、労力不足や価格の低下を招きやすいことなどから作期の拡大や品質の向上が望まれている。このため、露地栽培における夏秋出し栽培での台刈り時期および電照が作期拡大や切り花品質の向上に及ぼす効果を明らかにする。
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[成果の内容・特徴] |
- 台刈り時期を5月中旬から7月中旬まで変えることによって、8月上旬から9月中旬まで商品性のある切り花の収穫が可能である。しかし、台刈り時期が7月下旬になると切り花長等の品質は低下する(表1、2)。
- 7月中旬から下旬に台刈りし、直後から深夜4時間の電照を6週間以上行うことによって花茎の伸長が助長され、9月中旬から10月下旬に80cm以上の切り花生産が可能となる。また、電照期間が長くなるほど平均採花日は遅く、花穂が発達し、切り花品質は向上する。一方、電照期間が4週間以下では、切り花品質向上の効果はない(表3)。
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[成果の活用面・留意点] |
- 品種は「タラ」を用い、挿し芽1年目の株での結果である。
- 台刈りは地際(約3〜5cm)で行い、仕立て本数は4本程度とする。
- 電照は台刈り直後から開始し、照度を60lux程度、深夜4時間(22:00〜2:00)の暗期中断とする。
- 電照に要する経費は、1a当たり諸材料費が約35,000円、電気料が約7,000円程度である。(電照期間:6週間、消費電力:6kWh、電気料金:27.82円/kWhで試算)
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[具体的データ] |



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[その他] |
研究課題名 |
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研究課題名:有望品目の特性把握及び選定と栽培技術の確立 |
予算区分 |
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予算区分:県単 |
研究期間 |
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研究期間:2002〜2004年度 |
研究担当者 |
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研究担当者:佐々木直子、加藤松三 |
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