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7月中旬に開花するりんどう品種候補「極々早生1」の育成とその特性

[要約]

エゾリンドウ系を交雑することにより育成した「極々早生1」は、既存の岩手県育成極早生品種「マシリィ」より5〜9日早い、7月中旬に開花する青紫色の切花用F1品種である。

[キーワード]

品種、リンドウ、極早生

[担当] 岩手農研セ・園芸畑作部・花き研究室
[連絡先] 電話0197-68-4419、電子メールCE0008@pref.iwate.jp
[区分] 東北農業・野菜花き(花き)
[分類] 技術・普及

[背景・ねらい]
 岩手県では、りんどうの切花品種を7月下旬咲きから11月上旬咲きまで9品種育成しているが、露地栽培で7月中旬の東京新盆に対応可能な品種がないため、この時期に開花する品種の開発が望まれている。

 そこで、極早生品種「マシリィ」より早い7月上中旬の開花を目標として品種を育成する。

[成果の内容・特徴]
  1. 平成11年にエゾリンドウ系選抜系統「ENG」を母系に、エゾリンドウ系選抜系統「AZH20」を父系として交配したF1品種である。
  2. 7月中旬に開花し、「マシリィ」より5〜9日早い(表1)。
  3. 花色は青紫色で、下段から開花するが、頂花は咲きやすい(表2)。
  4. 「マシリィ」に比較して、花段数は4〜5段とやや多く、草丈は95〜100pとやや高い。また、茎立数は多い(表2)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 促成栽培、半促成栽培への適性は未確認である。
  2. 平成17年度に品種登録申請の予定である。
[具体的データ]

 

[その他]
研究課題名 りんどうの品種育成
予算区分 県単
研究期間 1974〜2008年度
研究担当者 葛巻美知子、児玉勝雄、内藤善美、阿部潤、高橋寿一