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スプレーギク新品種「ロゼページェント」の育成とその特性

[要約]

やや小輪、鮮紫ピンクでセミダブルタイプの秋ギク型スプレーギク新品種「ロゼページェント」を育成した。この品種は到花週数が低温期で7〜8週で、宮城県の気象条件に適し、無摘心による周年栽培が可能である。

[キーワード]

スプレーギク、品種、ロゼぺージェント、セミダブル、無摘心、周年栽培

[担当] 宮城農園研・園芸栽培部・花きチーム
[連絡先] 電話022-383-8132、電子メールmarc-kk@pref.miyagi.jp
[区分] 東北農業・野菜花き(花き)
[分類] 技術・普及

[背景・ねらい]
 園芸振興を図る上で、オリジナル品種の育成が極めて重要な課題となっている。そこで、生産が拡大している品目のスプレーギクにおいて、本県の気象条件に適し、施設での周年栽培が可能な秋ギク型新品種を育成する。
[成果の内容・特徴]
  1. 「ロゼページェント」は、秋ギク型品種どうしを交配し、実生株から選抜、育成したスプレーギク新品種である。
  2. 施設栽培用の秋ギク型切り花品種である。花はやや小輪、鮮紫ピンクの花びらがやや重なるセミダブルタイプで、花房形は円筒形である(図1表1)。
  3. 栽培期間が従来の秋ギク型品種と同程度で、消灯から開花までの到花週数は低温期で7〜8週である(表2)。
  4. 冬期の無摘心栽培では、切花長や切花重が確保され、花首長の短縮が少ないなど切り花品質が優れる。また、夏期の無摘心栽培では、開花遅延をおこしにくく、花房形の乱れもないなど切り花品質が優れる。したがって、本県の気象条件に適し、無摘心による周年栽培が可能である(表2)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 現地適応性検定は本県の平野部と山間部で行った。
  2. この品種は、JA全農 営農・技術センターと共同で育成したもので、2004年度に品登録出願し、受理された。
[具体的データ]

[その他]
研究課題名 園芸作物のオリジナル品種の育成
予算区分 県単
研究期間 2000年度〜
研究担当者 佐々木厚、鈴木誠一、竹山亜衣子(全農)、平野幸教(全農)
発表論文等 品種登録出願(出願番号 第17190号)