軟白栽培したウルイの収穫後の着色特性と着色防止法 |
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[要約] |
収穫後の軟白栽培ウルイは、温度20℃照度1,000Luxの条件下で6〜8時間後に軟白栽培の出荷基準を超える着色(緑化)となる。着色を防止するためには、収穫後の温度が10〜25℃の範囲では、できるだけ低温にするほうがよい。
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[キーワード] |
ウルイ、着色、温度、照度
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[背景・ねらい] |
近年、ウルイの生産は拡大傾向にあり、緑化栽培と軟白栽培で産地の確立が図られている。しかし、軟白栽培されたウルイは、収穫後に着色(緑化)し、販売時に商品価値が低下しやすい。
そこで、軟白栽培したウルイの収穫後の環境条件による着色(緑化)程度を明らかにして防止対策を検討する。
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[成果の内容・特徴] |
- 軟白栽培したウルイは、収穫後の温度条件が10℃〜20℃の範囲(照度1,000Lux)では、温度が低いほど着色(緑化)が遅く、20℃と25℃の着色(緑化)に要する時間は同等である。(図1、図2)
- 20℃の温度条件(照度1,000Lux)では、収穫6〜8時間後に軟白栽培の出荷基準を超える着色と
なるが、10℃の温度条件では、収穫24時間経過後も出荷基準を超える着色に至らない。(図1、図2)
- したがって、収穫後の着色(緑化)を防止するためには、収穫後の温度条件が10℃〜25℃の範囲ではできるだけ低い温度条件にする。
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[成果の活用面・留意点] |
- 本試験はインキュベーター内で行い、光源は白色蛍光灯である。
- 販売環境調査として地元3箇所の量販店調査したところ、販売店においての商品陳列場所
の温度及び照度は、冷蔵棚で10.5〜13.8℃ 1,000〜2,200Lux、特設コーナーで約20℃約1,000Luxであったことから、特に、特設コーナーは着色しやすい環境条件にある。(表1)
- 収穫後速やかに当該技術を活用するとともに、箱内などへの暗所保存を併用する。
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[具体的データ] |


 
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[その他] |
研究課題名 |
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「山菜王国山形」緊急産地支援技術の開発 |
予算区分 |
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県単 |
研究期間 |
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2002〜2004年度 |
研究担当者 |
: |
石山久悦、高橋亨、大木淳 |
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