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岩手県産野菜の収穫後保管条件と食味の関係

[要約]

アスパラガスでは保管温度が高いほど、また保管日数が長いほど食味評価が下がる傾向がある。レタスでは保管日数が長いほど、食味評価が下がる傾向がある。ホウレンソウでは収穫後保管条件と食味の変化に一定の傾向は見られない。

[キーワード]

野菜の食味、保管条件

[担当]

岩手農研・環境部・生産環境研究室

[代表連絡先]

電話0197-68-4422

[区分]

東北農業・流通加工

[分類]

研究・参考

[背景・ねらい]

近年、野菜は安全・安心であることに加え、食味や内部成分にも注目が集まっている。しかし、野菜の食味については評価法や関係する要因など、未解明な部分が多い。そこで、岩手県の主要野菜(ホウレンソウ、レタス、アスパラガス)の収穫後保管条件や輸入品との比較による食味の違いを明らかにし、今後の研究に資することを目的とする。

[成果の内容・特徴]

  1. アスパラガス
    収穫後の食味低下が大きい。保管温度(5℃〜20℃)が高いほど、また保管日数(1〜3 日間)が長いほど下がる傾向がある(図1)。
  2. レタス
    保管日数が長いほど(1〜5 日間)食味評価がやや下がる傾向があるが、保管温度による差は判然としない(図2)。
  3. ホウレンソウ
    保管温度5℃または10℃で1 日から7 日間の保管では、保管温度、日数と食味評価に一定の傾向はない(図3)。

[成果の活用面・留意点]

  1. アスパラガス、レタス、ホウレンソウ、いずれも各保管条件においたものと食味試験当日の朝に収穫したものとの比較で食味を評価した。
  2. 今回の調査は保管条件による外観の変化については評価を行っていない。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名
県産野菜のおいしさ評価法の確立
予算区分
県単
研究期間
2007〜2009 年度
研究担当者
宍戸 貴洋