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小麦品種「あおばの恋」の成熟期後の品質変動特性

[要約]

小麦品種「あおばの恋」の成熟期後の外観品質および内部品質の変動特性は、「シラネコムギ」と同様である。ただし、連続する降雨により品質が低下することから、他の品種同様に適期の迅速な収穫作業が必要である。

[キーワード]

小麦、あおばの恋、収穫期、品質

[担当]

宮城古川農試・水田利用部・水田輪作班

[代表連絡先]

電話0229-26-5106

[区分]

東北農業・作物(畑作物栽培)

[分類]

普及成果情報

[背景・ねらい]

小麦の収穫時期は梅雨と重なるため、収穫の遅れにより穂発芽や退色等、品質低下が起こりやすい。特に硬質の品種には退色による外観品質低下が著しいものもある。

宮城県で2008 年に奨励品種に採用した日本麺用品種の「あおばの恋」は硬質であり、退色の問題が懸念されるが、成熟期後の品質変動特性については未検討である。そこで、「あおばの恋」における成熟期後の外観品質及び内部品質の変動特性について、現在宮城県内における日本麺用の主力品種である「シラネコムギ」と比較し明らかにする。

[成果の内容・特徴]

  1. 「あおばの恋」の成熟期後の原麦白度の増加は降雨によって助長され、原麦白度が高まると目視でも退色が認められる(表1)。
  2. 成熟期後の原麦白度の増加パターン(子実の退色し易さ)は、「シラネコムギ」と同様であり、短期間での著しい退色はみられない(図1)。
  3. 成熟期後の外観品質の変動パターンは、「シラネコムギ」とほぼ同様である。成熟期後の連続する降雨により黒かび等が発生し、退色以外の要因で外観品質が低下する場合があることから、一般的な小麦品種と同様に適期の迅速な収穫が必要である(図2
  4. 成熟期頃からの製粉歩留の低下程度は小さく、容積重、フォーリングナンバーの変動パターンについても「シラネコムギ」との差は認められない(表2)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 普及対象は、小麦品種「あおばの恋」生産者である。
  2. 普及予定地域は東北南部である。
  3. 宮城県における「あおばの恋」の普及予定面積は400ha である。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名
めん用小麦新品種「あおばの恋」の温麺適性の解明と安定供給栽培技術の確立
予算区分
実用技術
研究期間
2009 〜 2011 年度
研究担当者
安藤慎一朗、千田洋、辻本淳一(宮城県古川農業試験場)、神ア正明(宮城県農産園芸環境課)