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小麦品種「あおばの恋」の収量、子実タンパク質含有率を高める窒素追肥法

[要約]

小麦品種「あおばの恋」において、収量、子実タンパク質含有率を高める窒素追肥法は、窒素成分で頴花分化期2.5kg/10a、減数分裂期2.5kg〜5kg/10a、穂揃期2.5kg〜5kg/10aである。

[キーワード]

小麦、あおばの恋、収量、窒素施肥法

[担当]

宮城県古川農業試験場・水田利用部

[代表連絡先]

電話0229-25-5106

[区分]

東北農業・作物(畑作物栽培)

[分類]

普及成果情報

[背景・ねらい]

「あおばの恋」は、製めん適性の高い硬質小麦品種であり、2008 年に宮城県奨励品種に採用された。今後、普及を進めていく上で、高品質安定生産可能な肥培管理法の確立が求められている。そこで、子実タンパク質含有率(以下、タンパク質)の基準値(麦類品質区分基準におけるタンパク質のランク区分基準値9.7〜11.3%)、及び、目標収量(500kg/10a以上) を安定的に確保する「あおばの恋」の肥培方法を確立するため、生育指標及び本県の慣行追肥時期における窒素追肥量を検討する。

[成果の内容・特徴]

  1. 小麦品種「あおばの恋」の窒素追肥における、生育目標、追肥量判定基準及び追肥窒素成分量は表1に示すとおりである。
  2. 収量は、減数分裂期の茎数と正の相関関係があり、倒伏を回避しつつ目標収量を得るための目標茎数は600〜800 本/平方メートルである(図1)。
  3. 頴花分化期(幼穂長2mm)2.5kg/10a の追肥により目標茎数は確保でき(データ省略)、目標収量を得るためには、その上で減数分裂期に2.5kg〜5kg/10a 追肥を行う(図1)(減数分裂期の草丈が40cm 以上の場合、2.5kg/10a までに留める)。
  4. タンパク質は、穂揃期追肥2週間後の展開第2葉の葉色と正の相関関係があり、基準値を確保する目標値はSPAD502 値で40〜45 である (図2) 。この目標値は、穂揃期の葉色が40 以下の場合に追肥量を2.5kg〜5kg とすることで得られる(葉色40 以上の場合2.5kg/10a までに留める)(データ省略)。これは、実際に穂揃期追肥量とタンパクの関係に裏付けられる(図3)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 普及対象は、小麦品種「あおばの恋」の栽培指導者である。
  2. 普及予定地域は東北南部地域である。
  3. 宮城県における「あおばの恋」の普及予定面積は400ha である。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名
「めん用小麦新品種「あおばの恋」の温麺適性の解明と安定供給栽培技術の確立」
予算区分
実用技術
研究期間
2009〜2011 年度
研究担当者
千田洋、辻本淳一、安藤慎一朗(宮城古川農試)神崎正明(宮城県農産園芸環境課)