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立木果樹用ドリフト低減型スピードスプレーヤのわい化リンゴ樹における病害虫防除効果

[要約]

生研センターにより開発された立木用果樹ドリフト低減型スピードスプレーヤのわい化リンゴ樹における病害虫防除効果は、樹体の繁茂程度が低く薬剤到達性が高い樹では、慣行スピードスプレーヤを利用した場合と同等の効果が認められる。

[キーワード]

スピードスプレーヤ、ドリフト低減、リンゴ、病害虫防除効果

[担当]

岩手農研セ・技術部・果樹研究室、生研センター

[代表連絡先]

電話0197-68-4419

[区分]

東北農業・果樹

[分類]

普及成果情報

[背景・ねらい]

スピードスプレーヤ(以下SS)による薬剤散布は、大きなファンの風力で薬剤を噴霧することから、ドリフト発生が問題となっている。

これまで、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構生物系特定産業技術研究支援センター(生研センター)と、立木果樹用ドリフト低減型スピードスプレーヤ(以下開発SS)の開発について共同で試験を進めており、開発SSをわい化リンゴ樹で利用した場合の病害虫防除効果について明らかにする。

[成果の内容・特徴]

  1. 開発SSはドリフト低減型ノズル、機体左右の風向や風量を調節できる遮風板回動装置、散布量を自動制御できる速度連動装置を装備している。園地最外列の散布時は園外側の遮風板を最大に傾斜、2列目からの散布時には園外側の遮風板を適度に閉じて風向を制御することによって、園外方向へのドリフトを少なくできる(データ省略)。
  2. 開発SSは、散布条件を送風量400立方メートル/min、散布量450L/10a 以上とした場合、ナミハダニの防除効果が高くなる薬液付着指数8以上を確保できる(図1)。
  3. 開発SSの果実病害に対する防除効果は、遮風板を傾斜させて散布した場合、樹体の繁茂程度が高く薬液到達性が劣る樹では、慣行SSによる防除よりも効果が劣ることがあるが、薬液到達性が高い樹(樹体の繁茂指数79 以下を目安)では、同等の効果が認められる(表1図2)。
  4. ナミハダニ及び他の病害虫に対する防除効果は、使用したSSや散布方法、樹体の繁茂状況の違いによる明確な差は認められない(データ省略)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 普及対象 リンゴ栽培指導者
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等
    園地近隣に他作物や住宅地等が近接している地域
  3. その他
    開発機の詳細については、平成22 年度研究成果情報「ドリフト低減効果の高い立木果樹用スピードスプレヤー」を参照する。
    開発機を利用する場合、薬液が到達しやすいように注意して側枝の配置等を行う。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名
果樹用農薬飛散抑制型防除機の開発
予算区分
緊プロ
研究期間
2006-2011 年度
研究担当者
及川耳呂、太田智彦(生研センター)