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モモの労働負担を軽減する側枝の高さと作業姿勢

[要約]

モモの側枝は、高さ1.5〜2mを中心に3m以下で配置することで労働負担を軽減することができる。労働負担を軽減できる作業姿勢は、目通りあるいは上向きか脚立下段で作業する姿勢である。

[キーワード]

モモ、労働負担軽減、側枝高さ、作業姿勢

[担当]

福島県農業総合センター・果樹研究所

[代表連絡先]

電話024-542-4191

[区分]

東北農業・果樹

[分類]

研究成果情報

[背景・ねらい]

モモの生産現場においては、生産者の高齢化や担い手不足が課題となっているが、栽培管理は手作業が多く、省力・軽労化を目指した栽培技術の確立が求められている。

そこで、モモの樹形構成において作業性の良い側枝の高さ、労働負担の少ない姿勢を解明する。

[成果の内容・特徴]

  1. モモ側枝の配置は、高さ1.5 〜2mを中心に3m以下で構成することで労働負担を軽減することができる(図1)。
  2. 高さ2 m 以上の側枝は高くなるほど多くの作業時間を要し、自覚疲労が大きく心拍数が増加する。一方、高さ1m以下の低い側枝については筋力負荷が増加し自覚疲労が大きい(図1)。
  3. 労働負担を軽減する作業姿勢は、目通りあるいは上向きか脚立下段で作業ができる姿勢で、そんきょや中腰、脚立中段以上での作業姿勢は作業者の負担が増加する(図2図3)。
  4. 高所での作業には脚立が不可欠であるが、脚立の使用や移動時の労働負担は脚立が大きくなるほど多くの作業時間を要し、自覚疲労も大きく、筋力負荷、心拍数の増加も多くなる。なお、4尺と5尺脚立ではその差は小さい(データ省略)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 高さ別および姿勢別に疑似果実を30 果設置し、疑似収穫(3回に分けて10 果収穫する。脚立の昇降3回を含む。)時の労働負担を調査した。作業者は20 〜 60 代の10 名とした。
  2. 本試験で供試した品種はモモ「あかつき」で、樹勢は中程度である。
  3. 作業性の良いモモの側枝の高さが明らかになり、モモ栽培における整枝・せん定の改善につながる。
  4. 労働負担の少ない作業姿勢により作業性が良くなり、労働生産性が向上し、経営改善につながる。
  5. 整枝・せん定の改善に当たっては、平成23 年度普及成果情報「作業性の良いモモ低樹高開張型樹形」は側枝の配置が3m以下で構成されることから樹形形成期における整枝せん定の基準とする。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名
モモの樹形改良による省力軽労化生産技術開発
予算区分
実用技術開発事業「農作業を快適にする省力軽労化生産技術の開発」
研究期間
2008 〜 2010 年度
研究担当者
阿部和博、志村浩雄(福島園芸課)、佐久間宣昭、畠良七(福島農業振興課)、額田光彦、安部充