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エゾリンドウの主塊茎と副塊茎に着目した株の経年推移

[要約]

エゾリンドウは、2年株から3年株にかけて株全体が発達するが、3年株から4年 株にかけて越冬芽数・花茎乾物重が主塊茎では減少し、副塊茎では増加する。

[キーワード]

リンドウ、エゾリンドウ、主塊茎、副塊茎、欠株

[担当]

岩手県農業研究センター・環境部

[代表連絡先]

電話0197-68-4422

[区分]

東北農業・野菜花き(花き)

[分類]

研究成果情報

[背景・ねらい]

近年、岩手県のリンドウ産地では、エゾリンドウ早生品種を中心に欠株の発生が問題となっており、原因解明と対策が求められている。そこで、株の構造に基づいた調査により株の経年推移を解析する。

[成果の内容・特徴]

  1. 2年株から3年株にかけて、エゾリンドウの塊茎および花茎の生育は、主塊茎の越冬芽数を除いた全ての項目で増加傾向である(表1)。
  2. しかし、3年株から4年株にかけては、増加する項目と減少する項目に分かれ、主塊茎と副塊茎で下記のように増減の傾向が異なる(表1)。
    1. 塊茎乾物重は、主塊茎、副塊茎とも増加する(表1)。
    2. 越冬芽数は、主塊茎ではやや減少し、副塊茎では増加する(表1)。
    3. 花茎数は、主塊茎で大きく減少するが、副塊茎では横ばいである(表2)。
    4. 花茎長は、主塊茎、副塊茎ともやや減少する(表2)。
    5. 花茎乾物重は、主塊茎で大きく減少するが、副塊茎では増加する。(表2
  3. 以上の経年的な株の生育推移を模式図に示す(図1)。3年株から4年株にかけて、主塊茎では越冬芽数が頭打ちとなり、花茎乾物重が大きく減少しているのに対し、副塊茎では越冬芽数、花茎乾物重とも増加している(図1)。

[成果の活用面・留意点]

  1. エゾリンドウ早生品種の株勢維持・欠株対策の指導上の参考とする。
  2. エゾリンドウの株仕立て法や施肥法等の技術開発の参考とする。
  3. 供試条件は以下のとおり。
    1. 供試品種は、八幡平市産早生品種「安代の夏」。
    2. 供試株は2〜4年株各6株とし、開花期(2011.8.2)に八幡平市農家ほ場より採取した。
    3. 株仕立てについては同農家慣行により、2年株で放任、3年株で過剰立茎株のみ最小限の間引きとし、4年株では株当たり12 本程度を残した。間引きの基準は、細い茎、曲がった茎から順に除去した。
    4. 収穫についても同農家慣行により、2年株では収穫を行わず、3年株および4年株では養成茎として残す場合と収穫茎基部の葉を残す場合とを株の状況に応じて組合せて総葉数が十分確保されるよう意識して収穫した。
  4. エゾリンドウ中晩生品種、ササリンドウおよびこれらの種間雑種については未検討である。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名
新肥料の実用化2りんどう採花期間における環境にやさしい肥料の検討
予算区分
民間委託(岩手県施肥合理化協議会)
研究期間
2011 年度
研究担当者
阿部弘、大友英嗣、藤原一道