研究所トップ研究成果情報平成23年度

バラアーチング栽培におけるヒートポンプ利用による夜間冷房効果

[要約]

バラアーチング栽培において、夏期に冷房定格能力が床面積100平方メートルあたり6.1kW のヒートポンプによる夜間冷房を行うと、夜間の施設内温度を最大で3.3度C、平均で1〜2度C低下させることができ、切り花本数は増加し、上位階級の割合が高まる。

[キーワード]

バラ、ヒートポンプ、夜間冷房、夏期

[担当]

山形農総研セ・園試・野菜花き部

[代表連絡先]

TEL 0237-84-4125

[区分]

東北農業・野菜花き(花き)

[分類]

研究成果情報

[背景・ねらい]

バラアーチング栽培において、慣行(無処理)と比較してヒートポンプを利用した夏期の夜間冷房が生育、収量、ハウス内温湿度に及ぼす影響や、ヒートポンプ運転に係る経費等について明らかにする。

[成果の内容・特徴]

  1. ヒートポンプによる夜間冷房を行うことで、収穫本数が増加し、上位階級割合が高まる(表1表2)。
  2. 試験を実施した2010 年、2011 年において、冷房定格能力が6.1kW/100平方メートル(約40平方メートル/馬力)のヒートポンプを用いて、20度C設定にして夜間冷房処理することにより、夜間の施設内温度を最大で3.3度C、平均で1〜2度C低下させることができる(表2)。
  3. ヒートポンプの消費電力量は7〜9月の運転期間中で650〜850kWh/100平方メートルであり、その場合の運転経費試算は23,000〜25,000 円/100平方メートル程度となり、1日あたり平均電気料金は300〜325 円/100平方メートルである(表3)。
  4. 7〜9月の生産額は、夜間冷房による増収と品質向上の効果により、150,000 円/100平方メートル程度の増加が期待される(表3)。

[成果の活用面・留意点]

  1. ヒートポンプによる夜間冷房を行うことで、うどんこ病の発生が増加する傾向が見られるので、防除を徹底する。
  2. 施設内温度ムラを小さくするために循環扇等を用いる。
  3. 2010 年と2011 年の7〜9月は平年に比較して高温で推移した(表4)。
  4. 夜間冷房に対する反応は品種により異なる。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名
積雪寒冷地型ヒートポンプシステムと効率的利用技術の開発
予算区分
県単(地球温暖化対応プロジェクト総合戦略事業)
研究期間
2009〜2011 年度
研究担当者
酒井友幸、永峯淳一、佐藤武義、伊藤政憲