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汎用コンバインとフレールモアによる作物切り替え技術

[要約]

汎用コンバインの水稲高刈り作業は[要約] 、作業速度は劣るが自脱コンバインなみの選別能力で収穫が可能になる。フレールモアによる残稈処理及びアップカットロータリとの組合せにより、水田輪作での稲・麦収穫から次作への作物切替作業が効率的にできる。

[キーワード]

汎用コンバイン、フレールモア、水田輪作、作物切替、アップカットロータリ

[担当]

宮城県古川農業試験場・水田利用部

[代表連絡先]

電話0229-26-5106

[区分]

東北農業・基盤研究(作業技術)

[分類]

普及成果情報

[背景・ねらい]

刈り幅2m以上の汎用コンバインは、水稲にも適応されているが、わらの混入によって扱胴内の負荷により選別能力を維持するため自動制御され作業速度が低下する。一方、穂だけを収穫する高刈り作業は、残稈処理が輪作体系上の課題とされており、水田輪作での汎用コンバイン利用は、北海道以外では大豆や一部の麦での利用に限られている。そこで、水稲、麦、大豆の水田輪作を推進する寒冷地水田地帯での、汎用コンバインの汎用利用と作物切替の効率化による省力低コストを目指すため、汎用コンバインの高刈り作業(田面45cm 程度)の水稲への適応性を検証し、困難であった残稈処理にフレールモアの利用を体系化し、稲・麦から後作への切替技術について検討する。

[成果の内容・特徴]

  1. 刈り幅2m以上の汎用コンバインの刈高を高くした作業(田面45cm 程度)は、自脱コンバイン(同レベル)との比較において排出籾中のワラ混入はやや多いが、長い枝梗付着籾が少なくなる傾向にある。収穫ロスとしての排出ワラへの籾混入は自脱コンバイン並に少なく、脱穀選別能力は自脱コンバイン並みのレベルである(表1図1)。
  2. 汎用コンバインの高刈り作業の作業速度は、自脱コンバインには及ばないが残稈を減らそうとした低い刈り高(田面20cm 程度)での作業の2倍となり標準速度での作業が可能になる(表1)。
  3. 汎用コンバインによる高刈り収穫の残稈処理は、フレールモアによる細断作業導入により、鋤込みがしやすくなり次作作業が効率的に切り替えられる(表2)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 普及対象は、刈り幅2m以上の汎用コンバイン導入可能な大区画整備ほ場を有する経営体。
  2. 普及予定地域は、水田輪作を推進する寒冷地太平洋側水田地帯に適応する。
  3. その他
    1. 汎用コンバイン作業は、ヘッドロスのない作業速度・リール速度で実施されたもの。
    2. 次作のアップカットロータリ+播種機との組合せにより、鋤込み整地・播種作業精度が向上する。
    3. コンバイン走行踏圧部の残稈処理をきれいに処理するには,フレールモアによる細断作業をコンバイン作業工程と逆回りに作業することで解消する。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名
寒冷地太平洋側における輪作リスク低減と大規模省力水田輪作の体系化
予算区分
委託プロ(担い手プロ、水田底力プロ4系)
研究期間
担い手プロ(2007 〜 2009 年)、水田底力プロ4系(2010 〜 2011 年)
研究担当者
星信幸、浅野真澄、三上綾子、鈴木和裕