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被害株率および食害度によるフタオビコヤガ防除の目安

[要約]

フタオビコヤガは、その被害株率が100%未満の場合、防除する必要はない。被害株率が100%の場合は幼虫の大きさと被害度を調査し、中齢幼虫が主体で第1 世代幼虫期は食害度が75、第2 世代および第3 世代幼虫期は食害度が25 を超える場合は減収する可能性があるので防除する。

[キーワード]

フタオビコヤガ、被害株率、食害度、防除、イネ

[担当]

山形県農業総合研究センター食の安全環境部

[代表連絡先]

電話023-647-3500

[区分]

東北農業・基盤技術(虫害)

[分類]

研究成果情報

[背景・ねらい]

水稲害虫フタオビコヤガについては発生量に基づいて防除の要否を判断する技術がないことから、過剰な防除が行われる恐れがある。そこで、本種の防除が必要となる目安を定め、適正な防除を推進する。

[成果の内容・特徴]

  1. 被害株率が100%未満で食害度が25 を超える事例はほとんどなく(図1)、食害度が25 以下の場合は減収率5%未満であるため(図2)、被害株率が100%未満の場合その時点では防除不要である。
  2. 食害度は、中齢幼虫主体の時期から老齢幼虫主体の時期にかけて高まる(図3)。第2 世代および第3 世代幼虫期は、中齢幼虫が主体で食害度が25 を超える場合は減収する可能性があるため、防除する(図2)。また、第1 世代幼虫期についても、中齢幼虫が主体で食害度が75 を超える場合は防除する(図2)。
  3. 各世代の調査時期が早い場合は、食害度が低く評価される場合がある(図3)。被害株率が100%の場合は再度調査する。

[成果の活用面・留意点]

  1. 食害度は、ほ場全体を観察し、平均的に発生している場所の25〜50 株を調査してもとめる。調査葉は、第1 世代幼虫期は株全体、第2 世代幼虫期は上位3 葉、第3 世代幼虫期は上位2 葉とする。
  2. 幼虫の発育ステージは、すくい取り調査により把握する。中齢幼虫の体長はおおよそ1〜1.5cm である。
  3. 食害度が25 以下であった場合でも、次の世代で増加する可能性があるため、その後の発生に注意する。
  4. 気象条件によって発生時期が前後することから、病害虫発生予察情報を参考にほ場をよく観察し、判定時期を失しないよう注意する。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名
水稲害虫フタオビコヤガの効率的防除体系の確立
予算区分
県単
研究期間
平成21〜23 年度
研究担当者
中島具子、横山克至