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秋冬どりネギのネギアザミウマに対する省力的で低コストな防除体系

[要約]

秋冬どりネギの主要害虫であるネギアザミウマは、定植時、ネギアザミウマの急増期、急増期1 ヶ月後、収穫1 ヶ月前に防除することにより、寄生密度を低く維持でき、省力的に低コストで防除できる。

[キーワード]

ネギアザミウマ、防除体系、秋冬どりネギ

[担当]

秋田農技セ農試・生産環境部

[代表連絡先]

電話:018-881-3330

[区分]

東北農業・基盤技術(病害虫)

[分類]

普及成果情報

[背景・ねらい]

東北地方の主要野菜であるネギ栽培において、近年ネギアザミウマの被害が深刻となっている。ネギアザミウマの個体数は盛夏期に急激に増加し、いったん多発してしまうと防除効果が上がらないため、品質低下による収益減に加えて防除回数の増加による労働負担も大きくなる。ネギアザミウマを防除するには寄生密度を低く維持する管理が重要となるが、現場では防除体系が確立していない。

そこで、発生消長を踏まえ、生育初期からネギアザミウマの寄生密度を低く抑える省力的で低コストな防除体系について検討を行う。

[成果の内容・特徴]

  1. ジノテフラン水溶剤の定植時ペーパーポット灌注処理は、処理後43〜75 日寄生密度を低く抑えることができる(図1(左)、図2図3)。
  2. ネギアザミウマの急増期にベンフラカルブマイクロカプセル剤を散布することにより、処理後20 日程度は寄生密度を低く抑えられる(図1(中)、図2図3)。
  3. 寄生密度が増加する急増期散布1 ヶ月後にダイアジノン乳剤を散布することにより寄生密度を低く維持できる(図1(右)、図2図3)。
  4. 収穫物への被害を回避するため、収穫1 ヶ月前頃にクロチアニジン水溶剤を散布することにより、収穫物の品質を確保することができる(図1(右)、図2図3表1)。
  5. 上記の防除体系の導入により生育初期からネギアザミウマの寄生密度を低く抑えることができる(図2図3)。また、薬剤防除の回数が半減し、散布に係る労働負担も大幅な軽減が期待できる。さらに、薬剤費の削減も可能である(表1)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 普及対象 秋冬どりねぎ生産者
  2. 普及予定地域・普及予定面積 秋田県内200ha
  3. その他
    1. 急増期とはネギザミウマの寄生数が急激に増加する時期であり、秋田県では例年7月中旬〜下旬である。
    2. 秋冬どり作型とは、秋田県における長ネギの主要作型であり、4月上旬〜5月中旬にチェーンポットに播種し、5月上旬〜6月下旬に定植、10 月〜12 月にかけ収穫するものである。

[具体的データ]

[その他]

研究課題名
ネギのネギアザミウマに対する効率的防除体系の構築
予算区分
県単
研究期間
2006〜2011 年度
研究担当者
菊池英樹、高橋良知