研究所トップ研究成果情報平成25年度

リンゴ「岩手7号(紅いわて)」の収穫適期判断

[要約]

「紅いわて」は、ヨード・デンプン反応指数2以下、糖度13%以上、満開後日数130〜140日を目安として収穫適期を判断し、果実全体に完全に着色した果実を収穫する。

[キーワード]

リンゴ、紅いわて、収穫適期

[担当]

岩手農研セ・技術部・果樹研究室

[代表連絡先]

電話0197-68-4419

[区分]

東北農業・果樹

[分類]

普及成果情報

[背景・ねらい]

岩手県育成のリンゴ「岩手7号(紅いわて)」(以下「紅いわて」)は9月下旬に成熟する着色良好な赤色品種であるが、着色が果実全体に及ぶため、地色による収穫期の判断が困難で、収穫した果実の品質にばらつきがみられるなどの課題がある。そこで、果実品質の均一化を目的として、収穫適期判断の目安について検討する。

[成果の内容・特徴]

  1. 「紅いわて」の収穫の目安は以下のとおりとする(図1表1)。
    1. ヨード・デンプン反応指数:2以下
    2. 糖度(Brix%):13%以上
    3. 満開後日数:130〜140日
  2. 着色割合が高い果実は、糖度が高く、ヨード・デンプン反応指数も低い傾向がある(図2)。
  3. 果実全体が完全に着色したら、上記指標とあわせ、食味を確認して収穫期を判断する。
  4. 収穫期にみつ入りが多い果実は、8月下旬頃にみつ入りがみられる早期みつ症果である可能性が高く、果肉の軟化やみつ褐変などの障害が発生することがある(データ省略)。

[普及のための参考情報]

  1. 普及対象
    「紅いわて」生産者および果樹栽培指導者
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等
    岩手県全域
  3. その他
    1. 果実品質の低下を防ぐために、収穫は果実温度の低い時に行い、収穫後は速やかに冷蔵保存を行う。
    2. 本試験は、JM7台樹を用いている。高接ぎ樹では、JM7台樹と比較して成熟が遅れる場合がある。

[具体的データ]

(及川耳呂)

[その他]

研究課題名
リンゴ新品種などの安定生産技術の確立
予算区分
県単
研究期間
2011-2013年度
研究担当者
及川耳呂