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オウトウ品種「紅秀峰」は垣根仕立て栽培への適応性が高い
[要約]
オウトウの垣根仕立て栽培において、結実性の高い「紅秀峰」は適応性が高く、密植することで、立木仕立てよりも多くの初期収量が見込める。
[キーワード]
オウトウ、紅秀峰、垣根仕立て
[担当]
岩手農研セ・技術部・果樹研究室
[代表連絡先]
電話0197-68-4419
[区分]
東北農業・果樹
[分類]
研究成果情報
[背景・ねらい]
オウトウの垣根仕立て栽培は、立木仕立てよりも樹体がコンパクトであるため、密植が可能であり、管理作業の省力化も期待できるが、岩手県での適応性は十分確認されていない。そこで、豊産性品種である「紅秀峰」を用い、岩手県での垣根仕立て栽培への適応性を検討する。
[成果の内容・特徴]
- 植栽距離を列間2.5m×樹間2.5mとした「紅秀峰」の垣根仕立て栽培は、立木仕立てよりも10a当たりの初期収量が多く見込める(図1、表1)。
- 垣根仕立て栽培における果実品質は立木仕立てと同等である(表2)。
- 垣根仕立て栽培では、立木仕立てに比べ夏期管理(摘心)の作業時間が多くなるが、整枝剪定の作業時間が少なくなることから、合計した作業時間は概ね同等である(表3)。果実10kg当たりの収穫時間は、いずれの仕立て方とも同程度である(表3)。
[成果の活用面・留意点]
- 垣根仕立て栽培は、植栽6年後の成園化が可能である。成園後は必要に応じ間伐を実施する。
- 垣根仕立て栽培は樹高が3m程度で作業者の危険度や身体的負担が低いため、観光果樹園での利用や女性、高齢者にも適する。
[具体的データ]




(及川耳呂)
[その他]
- 研究課題名
- 岩手県におけるオウトウの垣根仕立て栽培法の確立
- 予算区分
- 県単
- 研究期間
- 2008-2013年度
- 研究担当者
- 及川耳呂