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7月上旬に開花するリンドウ新品種「福島交18 号」
[要約]
花色が青紫色で生育旺盛な極早生のリンドウ品種「福島交18 号」を育成した。
[キーワード]
リンドウ、育種、新品種、極早生、F1品種
[担当]
福島県農業総合センター・作物園芸部
[代表連絡先]
電話024-958-1721
[区分]
東北農業・野菜花き(花き)
[分類]
研究成果情報
[背景・ねらい]
福島県の花き生産の振興を図るために、本県が特に重点品目として位置づけているリンドウについて特色ある県オリジナル品種を育成する。
近年、福島県内リンドウ産地においては、他の産地との競合が少なく、7月盆需要期とも重なる6月下旬〜7月上旬の出荷を目指す取り組みが注目され、露地栽培でそれらの時期に出荷が可能な極早生品種を育成する。
[成果の内容・特徴]
- 「福島交18 号」は、ともにエゾリンドウの早生系実生選抜系統である母株と父株を交配して得られる一代雑種(F1)品種である。
- 「福島交18号」は、郡山市では7月第1半旬に開花する極早生品種である(表1、表3)。
- 「福島交18 号」の花色は鮮青紫色(RHS カラーチャート96A)である(表1)。
- 「福島交18 号」の花段数は5〜6段、開花順序は下からで、頂花の咲き揃いはやや不良であるが下段の花が老化する前には開花する(表2)。
- 「福島交18 号」の定植3年目株の草丈は80〜90cm 程度、茎立数は8〜15 本程度と多く、生育旺盛である(表2)。
[成果の活用面・留意点]
- 本品種は品種登録出願公表中である(出願番号28723 号)。
- 高冷地や雪解けの遅い地域では、開花期は遅くなる。
- 初期生育を確保するため、定植直前または定植1〜5週間後にジベレリン水溶液の散布処理を行う。
- 本品種の種苗は福島県内の生産者のみに供給する。
[具体的データ]




(福島県)
[その他]
- 研究課題名
- リンドウ新品種の育成
- 予算区分
- 県単
- 研究期間
- 2005〜2011 年度
- 研究担当者
- 福田秀之、野田正浩、大河内栄
- 発表論文等
- 品種登録出願公表中(出願番号28723 号)