[成果情報名]

野生鳥獣の餌資源になりうる結球葉菜類の残渣と雑草の抑制技術

[要約]

結球葉菜類栽培において、収穫後に残渣が大量に発生するが、胚軸部での切断収穫と収穫後の鋤き込みにより、土壌表面に露出する残渣を大幅に削減できる。また、年内最終の耕起を12月に行うことで、冬期の雑草量を抑制できる。

[キーワード]

野生鳥獣、残渣、結球葉菜類

[担当]

奈良農業セ・高原振セ・営農技術チ−ム

[連絡先]

電話 0745-82-2340

[区分]

近畿中国四国農業・生産環境(鳥獣害)

[分類]

技術・参考


[背景・ねらい]

近年、サル、イノシシ、シカ等の野生鳥獣による農作物被害があとをたたず、特に中山間地域では深刻な問題である。餌量の少ない冬期に栄養状態が悪くなれば幼獣の出生率や生存率が低下することから、営農活動で冬期の餌源を減少させておくことは極めて重要である。そこで、結球葉菜類の秋冬作型で収穫後の残渣を少なくする栽培管理方法と、冬期の雑草発生を抑制するために最適な耕起時期を明らかにする。

[成果の内容・特徴]

1.ハクサイ、キャベツの秋冬作型において、収穫後にハクサイで約5t/10a、キャベツで約3t/10aもの残渣が発生する(表1)。

2. 10月どりハクサイにおいて、切株に節を残す慣行の収穫方法に対し、胚軸部(子葉下)で切断すると、腋芽の発生を抑制でき、残渣の削減に有効である(表2)。

3.ハクサイ、キャベツ栽培において、収穫後の鋤き込みは土壌表面に露出する残渣を削減でき、耕起回数が多いほど残渣量は更に少ない(表3)。

4.耕起を10月および11月に行うと、冬期に圃場で雑草が発生するが、12月に耕起すると雑草の発生は認められない(表4)。

[成果の活用面・留意点]

1.収穫後、できるだけ早期に残渣の鋤き込みを実施する。

2.残渣の鋤き込みは、耕起回数が多いほど効果が高い。

3.本試験は、標高約350mでの成果である。冬期の雑草発生量は標高や気候に左右されるため、最終の耕起時期は地域によって多少異なる。

[具体的データ]

 
 
 

 

[その他]
研究課題名 : 鳥獣被害を受けにくい野菜栽培管理技術の開発
予算区分 : 実用技術
研究期間 : 2007〜2008年度
 
研究担当者 : 安川人央、中野智彦

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