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番外編

除虫菊
天神圃場ではコムギだけを栽培しているわけではありません。 ここでは天神圃場で行っている除虫菊や和紙原料のコウゾの品種保存について紹介します。 皆さんは除虫菊を御存知でしょうか。除虫菊の花から抽出した天然の殺虫成分はかつて蚊やハエなどの殺虫剤として広く使われていました。現在でも除虫菊から作った蚊取り線香などが生産されています。除虫菊製剤は天然物なので有機農業でも使用が認められています。 一方、コウゾは低木の落葉樹で同じくミツマタとともに古くからその木の皮が和紙の原料に使われ、紙幣の原紙にも使われています。 ひとくちに除虫菊やコウゾといっても、いろんな品種があります。かつては西日本の県立の試験場などで品種保存をしていました。しかし、昨今の情勢でそれらの試験場で品種保存が困難になりました。これらの貴重な品種は一旦失われると、復活させることが出来ません。そこで、西日本農業研究センターではこれらの除虫菊やコウゾの品種を引き継ぎ、天神圃場などで栽培管理を行って品種保存に努めています。
それでは、天神圃場で保存栽培している除虫菊の花を紹介します。マーガレットに似た可憐な花ですが、黄色い部分に殺虫成分が含まれています。これらの除虫菊はかつて広島県の因島で栽培されていました。現在は約40品種を保存しています。

 

コウゾ
これはコウゾの保存栽培の状況です。高知県、山口県、愛媛県などで栽培されていた約10品種を保存しています。コウゾはクワ(桑)科の植物でキイチゴのような赤い実がなり、食べることも出来ます。

 

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