研究活動報告詳細

NARO-MARCO 国際シンポジウム2018 「東アジアにおける窒素循環とその環境影響」開催報告

情報公開日:2018年12月26日 (水曜日)

NARO-MARCO symposium 2018

農研機構は、平成30年11月19日(月曜日)から4日間の日程で、つくば国際会議場(茨城県つくば市竹園2-20-3)などにおいて、NARO-MARCO 国際シンポジウム「東アジアにおける窒素循環とその環境影響」(NARO-MARCO International Symposium on Nitrogen Cycling and Its Environmental Impacts in East Asia (November 19-22, 2018, Tsukuba) ) を開催しました。

開催日

2018年11月19日(月曜日) ~ 22日(木曜日)

開催場所

つくば国際会議場 (中ホール200ほか)

主催

国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)

共催

一般社団法人日本土壌肥料学会国立研究開発法人国立環境研究所国立研究開発法人国際農林水産業研究センター(JIRCAS)中国科学院南京土壌研究所

後援

農林水産省、 環境省、 茨城県、 つくば市、 国立研究開発法人産業技術総合研究所、 国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所(森林総研)、 国立大学法人茨城大学、 国際窒素イニシアティブ (INI)、 国際土壌学連合 (IUSS)、 日本大気環境学会、 日本LCA学会、 土壌物理学会、 生物地球化学研究会、 日本長期生態学研究ネットワーク (JaLTER)、 国際窒素管理システム (Towards INMS)、 国際土壌の10年2015-2024

参加者数

143名 (内訳:中国 23、韓国 7、フィリピン 2、イラン 1、オーストリア 1、英国 1、日本 108)

開催概要

人口増加と経済発展が著しい東アジアでは、今後も窒素負荷の増加が予測されており、東アジアにおける窒素管理、すなわち窒素利用の便益の最大化とその環境影響の最小化が、早急に実現すべき喫緊の課題となっています。
この国際シンポジウムは、東アジアにおける窒素循環とその環境影響の把握を通じて持続可能な窒素利用の実現をめざすとともに、国際窒素管理システム (Towards INMS) の研究推進に貢献するため、参加者間の情報共有と意見交換を促し、今後の連携強化を図ることを目的として開催しました。

1日目 (11月19日)

会議登録、ポスター掲示、Towards INMS ワークショップ 1

2日目 (11月20日)

農研機構の中谷副理事長、日本土壌肥料学会の犬伏会長、JIRCASの飛田プログラムディレクター、農水省農林水産技術会議事務局の島田総務官の挨拶の後、セッション1「地球規模の窒素循環と東アジア地域における展望」を開催し、基調講演2件:Wilfried Winiwarter教授(国際応用システム解析研究所、オーストリア)、Xiaoyuan Yan教授(南京土壌研、中国)、招待講演1件:Yowhan Son教授(高麗大学、韓国)、一般講演2件が行われました。
続いて、セッション2「異なる媒体及び生態系を跨いだ窒素循環と人間活動の影響の実態」が開催され、基調講演1件:Timothy Jickells教授(東アングリア大学、英国)、招待講演2件:Gil Jacinto教授(フィリピン大学、フィリピン)(欠席のためスライド紹介)、Woo-Kyun Lee教授(高麗大学、韓国)、一般講演4件が行われました。夕方には19日に続いて、Towards INMS ワークショップ 2が開催され、東アジアにおける窒素収支の解明や管理技術、政策反映などについて話し合われました。

3日目 (11月21日)

セッション3「自然プロセス及び人間の技術による反応性窒素の生成と制御」では一般講演8件(1件は欠席のためスライド紹介)が、セッション4「持続可能な生産システムに向けた窒素利用効率の最適化のための政策の挑戦」では招待講演1件:Ignacio Santillana研究員(農業省砂糖規制局、フィリピン)と一般講演2件が行われました。また、ポスター発表の時間が設けられ、活発な議論が見られました。
総合討論が、林ユニット長(農研機構)、Xiaoyuan Yan教授(中国)の司会で行われ、国立環境研究所の原沢理事に閉会の挨拶をいただきました。

4日目 (11月22日)

最終日のエクスカーションには39名が参加しました。茨城県農業総合センター園芸研究所で試験ほ場を視察後、茨城県開発ブランドのイチゴ、ナシ、豚肉(茨城県畜産センター養豚研究所が参加)を試食して窒素フットプリントを体験しました。また、霞ヶ浦湖岸のハス田(JA土浦れんこんセンター)と霞ケ浦環境科学センターを見学し、霞ヶ浦に関するセミナーを開催して意見交換を行いました。

農業分野の研究者のほか、アンモニアの新規生産法や吸着除去資材等の製造分野、森林、海洋、ライフサイクルアセスメント(LCA)、政策担当者など、さまざまな分野の専門家の参加が得られたことで、幅広い情報共有・議論ができました。窒素は肥料として農業生産に大量に使われていますが、窒素肥料等の製造、利用、流通、消費の各プロセスはさまざまな分野にかかわります。また、流出した窒素は異なる生態系をまたいで移動・環境影響することが再確認され、窒素管理技術の社会実装に必要な、分野間の連携を進めることができました。

NARO-MARCO Symposium 2018 Program & Abstracts
NARO-MARCO International Symposium 2018 Program & Abstracts(PDF)

NARO-MARCO Symposium 2018
NARO-MARCO 国際シンポジウム 2018 の参加者と基調講演者(上から、Wilfried Winiwarter教授(オーストリア)、Xiaoyuan Yan教授(中国)、Timothy Jickells教授(英国))。

NARO-MARCO 国際シンポジウム 2018 ポスター発表
ポスター発表のようす