「水稲の育成品種・系統の来歴と品種名一覧」データベース用検索ソフト「泉」

※アーカイブの成果情報は、発表されてから年数が経っており、情報が古くなっております。
同一分野の研究については、なるべく新しい情報を検索ください。

要約

「水稲の育成品種・系統の来歴と品種名一覧」のデータファイルをパーソナルコンピューター上で簡易に操作できるソフトを開発した。品種・系統名による検索に加え、系譜の遡り検索及び特定品種・系統を交配親に持つ品種・系統の検索等の作業を簡単に行うことができる。

  • 担当:九州農業試験場・水田利用部・稲育種研究室
  • 連絡先:0942-52-5055-(310)
  • 部会名:総合農業(作物生産)、水田作・情報研究
  • 専門:育種
  • 対象:稲類
  • 分類:研究

背景・ねらい

「水稲の品種・系統の来歴と品種名一覧」は農林水産省及び各県で育成された水稲品種・系統の来歴を中心に編集された冊子である。最新版は1995年に農水省農業研究センター稲育種研究室により編集され、そこには800種以上の品種と7000種を越える地方番号系統が収録されている(表1)。近年、同研究室等により、そのデータを元にデータベースとして利用可能なパソコン用ファイルが作成された。しかし、パソコン上で簡易に操作できる専用の検索ソフトが無いため、データベースとしての利活用の面で困難があった。

成果の内容・特徴

  • パーソナルコンピューター上で動作する上記データファイルの検索ソフトを開発した。
  • 本ソフトはマウス操作やメニュー選択により、以下の操作等を簡易に行うことができる。
     1)指定入力した「特定品種・系統名」の「該当レコード」の抽出
     2)「特定品種・系統」を片親に持つ「品種・系統のレコード」の抽出(表2)
     3)「特定交配組合せ」を両親とする「品種・系統のレコード」の抽出(表3)
     4)「特定品種・系統名」の交配親の「品種・系統のレコード」の系譜遡り検索(表4)、本機能により品種育成の起点となった在来種等まで連続して系譜を遡ることができる。

成果の活用面・留意点

  • 本ソフトはWindows95をosとする市販表計算ソフト「Lotus1-2-3/97」のマクロ機能を利用しており、利用に際してこれらのソフトが必要である。
  • 本ソフトの「利用の申し込み」先は九州農業試験場・国有財産管理係(Tel096-242-1150)である。

具体的データ

表1 「水稲の品種・系統の来歴と品種名一覧」収録レコードの例(部分)
表1 「水稲の品種・系統の来歴と品種名一覧」収録レコードの例(部分)

 

表2 「レイホウ」を片親に持つレコードの検索例(部分)
表2 「レイホウ」を片親に持つレコードの検索例(部分)

 

表3 「アサカゼ/金南風」を両親に持つレコードの検索例(部分)
表3 「アサカゼ/金南風」を両親に持つレコードの検索例(部分)

 

表4 「ヒノヒカリ」の系譜の遡り検索例(部分)
表4 「ヒノヒカリ」の系譜の遡り検索例(部分)

 

その他

  • 研究課題名:水稲良質安定多収品種の育成
  • 予算区分 :経常
  • 研究期間 :平成10年度(平成9~10年)