「ありあけ」タンゴールの中間台利用による品質向上

要約

ありあけ」タンゴールへのカンキツ類を用いた中間台利用(二重接ぎ)は幼木時からの果実品質を向上させる。

  • 担当:四国農業試験場・作物開発部・果樹栽培研究室
  • 連絡先: 0877-62-0800
  • 部会名:果樹
  • 専門:栽培
  • 対象:果樹類
  • 対象:指導

背景・ねらい

「ありあけ」タンゴールは年内に出荷が可能なネーブルオレンジ様のみかんとして注目されている。一方、低樹高化や高品質化を目的とした中間台木の利用は「ありあけ」に限らずカンキツ類ではまだ一般的でない。そこで、「ありあけ」の中間台としてカラタチ台のユズと青島温州の有用性を検討する。

成果の内容・特徴

  • 果実品質は中間台利用(中間台長5~10cm)で着色が良く、糖が約1.3高いなど、高品質果となる。とくに温州中間台で優れる。なお、裂果率については台木の違いによる影響はみられない(表1)。
  • 樹の生育は、初期の3~4年生までは中間台が旺盛であるが5年生になるとカラタチ台が温州中間台に優るようになる。ただし「ありあけ」接ぎ木時の樹齢はユズ5年生、温州6年生、カラタチが3年生である。なお、温州中間台では中間部がやや細く、くびれるようになる(表2)。
  • 収量は樹容積を反映しているが、7年生になると初めてカラタチ台がユズ中間台を上回る(表1)。
  • 光合成能はカラタチ台で最も大きく、次いでユズ中間台、温州中間台の順であり、樹勢を反映していると推定される(表2)。

成果の活用面・留意点

  • 一般的な高接ぎや一挙更新法に使える樹がない場合の1つの方法として利用できる。
  • 幼木での成果であるが、中間台のものは樹勢も安定しており、低樹高化が可能と思われる。

具体的データ

表1.中間台利用が「ありあけ」の果実品質及び収量に及ぼす影響

 

表2.中間台利用が「ありあけ」の生育に及ぼす影響

 

その他

  • 研究課題名:カンキツの傾斜地に適応した台木利用による高品質果生産技術の開発
  • 予算区分:経常
  • 研究期間:平成11年度(平成8~12年)
  • 研究担当者:内田 誠、瀧下文孝
  • 発表論文等:なし