広報活動報告

「田んぼの科学教室」を大仙研究拠点で開催

情報公開日:2014年7月22日 (火曜日)

7月3日(水曜日)~4日(木曜日)の2日間、大仙研究拠点(秋田県大仙市)において、「田んぼの科学教室」を開催しました。本教室には、予め募集した大仙市内9つの小学校の5年生167名、引率の先生16名が参加しました。昨年までは1日のみでしたが、今年は参加校、児童数が増えたことから2日間実施しました。

本教室は、近隣の小学校の食育や理科教育の一助となることを願って平成15年から始めて、今年で10回目です。参加者は、午前、午後で2グループずつ、大会議室の講義と圃場見学のコースに別れてカリキュラムを進めました。

7月4日、講義->圃場見学のコースの児童たちに同行した様子を報告します。

大会議室の講義では、まず、持田研究領域長が挨拶で米の増殖率が他作物より優れていること等を紹介した後、担当研究員が、お米ができるまでの作業や生長過程、雑草や病害虫の防除、品種改良、大豆の転作栽培、品種、生長の仕組み、根粒菌の役割などについて、スライド、米、大豆、肥料のサンプル、稲と雑草の見本を使って、40分ほど説明しました。児童たちは、サンプルを手渡して米や大豆の色の違いや粒の大きさを見比べたり、イネとノビエを見分けるクイズではポットに植えられた見本の葉っぱの違いを探していました。

講義の最後の質問コーナーでは、「日本で一番病気に強い水稲品種は?」「カメムシ以外にも穂の汁を吸う虫はいるの?」「青丸くん、玉大黒は何に使うの?」「稲作りの作業時間が27時間とは驚いた」などの質問や意見が出されました。

圃場見学では、まず、雑草の展示圃場でいろいろな雑草を見た後、大豆圃場で大豆根粒を観察しました。児童が畑から大豆を掘りあげて根を洗い、根に着生した根粒を観察しました。また、大豆によって根粒の大きさが違うことを観察し、根粒を指でつぶした時、その内部がピンク色で、これが人の血液にあるヘモグロビンに似た成分であることを聞いて驚いていました。また、「根粒は食べられるの?」「枝豆の実はなぜ大きいの?」「大豆の葉が多い品種は何枚ついているの?」の質問が出ていました。

その後、イネの品種が39種類植わっている展示圃場に移動しました。展示されている品種について説明を聞き、児童たちは品種の特徴や交配親などを一生懸命に観察用紙にメモしていました。牛の餌に適した稲があることに驚いたり、白い葉色の観賞用イネが人気でした。

次に、稲作の作業の流れに沿って使われる機械、ロータリー(耕起)、ハロー(代かき)、田植機、コンバイン(収穫)について説明を受けました。トラクタに乗って大喜び。

児童に感想を聞いたところ、「米の品種がたくさんあることに驚いた」「食べる米以外の米があるのにびっくり」「稲の病気が69種類もあるのを初めて知った」「田んぼの水路にカエル、タニシ、小魚がいっぱいいた」「おいしい米をつくるの大変だ」と新たな知識を得て満足の様子でした。

当日は快晴で、日差しが強く暑い中、子供たちは元気に圃場を回って観察していました。

持田領域長の挨拶。「大豆は1粒から50粒、ジャガイモは1個から10個だが、米は1粒から150粒に増え、増殖率が高い作物。」
持田領域長の挨拶。「大豆は1粒から50粒、ジャガイモは
1個から10個だが、米は1粒から150粒に増え、増殖率が
高い作物。」

メモをとりながら、話をしっかりと聞いています。
メモをとりながら、話をしっかりと聞いています。


葉っぱの茶色い斑点がいもち病だよ。
葉っぱの茶色い斑点がいもち病だよ。

イネとノビエの違い、わかるかな?
イネとノビエの違い、わかるかな?

各テーブルでは、株ポットのほか、肥料、米、大豆のサンプルを観察してもらいました。
各テーブルでは、株ポットのほか、肥料、米、大豆のサン
プルを観察してもらいました。

雑草の展示圃です。雑草が1種類ずつ植わっているけど、通常の田んぼではこういうことはないよ。
雑草の展示圃です。雑草が1種類ずつ植わっているけど、
通常の田んぼではこういうことはないよ。

これから大豆の根粒菌を観察します。
これから大豆の根粒菌を観察します。

土が硬くて掘るのが大変。
土が硬くて掘るのが大変。

こっちの根粒が大きいね。つぶすと赤い汁が出るよ。
こっちの根粒が大きいね。つぶすと赤い汁が出るよ。

イネ品種展示圃にて。コシヒカリの祖先はここ大仙研究拠点で育成された「陸羽132号」だよ。
イネ品種展示圃にて。コシヒカリの祖先はここ大仙研究
拠点で育成された「陸羽132号」だよ。

田植機に乗ってみたよ。一度に6列の苗を植えていくんだって。
田植機に乗ってみたよ。一度に6列の苗を植えていくん
だって。

季刊広報誌 NARO
農研機構研究報告