プレスリリース
収穫適期幅が長く安定多収のサトウキビ新品種「NiTn20」(さとうきび農林20号)

- 九州沖縄農業研究センター開発品種の紹介 -

情報公開日:2005年9月15日 (木曜日)

育成のねらい

沖縄県の本島南部地域および八重山地域には、土壌(島尻マージ)がやせて水持ちが悪く、サトウキビの収量が上がりにくい地帯があります。また、両地域ともに12月収穫における糖度・株出し収量の低さ、普及品種「Ni9」の黒穂病被害拡大が問題となっています。そこで、安定多収で、12月収穫でも高糖性を発現する黒穂病抵抗性品種を育成し、沖縄本島南部および八重山地域におけるサトウキビ生産性の向上を図ります。

来歴の概要

「NiTn20」は、早熟・高糖性で葉の病害に強い「NiF4」を母本に、黒穂病抵抗性で出芽、萌芽、初期生育、分げつ性に優れる茎数型多収の「NiF5」を父本にして、平成2年に交配を行った組み合わせから育成されました。

命名の由来

さとうきび命名の国際的慣例に従い、日本で育成したことを示す「Ni」に、台湾で交配した種子を用いたことを示す「Tn(台湾糖業研究所の所在地台南を表す)」、日本で命名登録した20番目の育成品種であることを示す「20」を続けて、「NiTn20」としました。

新品種の特徴

発芽、萌芽、茎伸長が優れ、沖縄県本島南部および八重山地域において、春植え、株出しともに、「Ni9」よりも安定して原料茎重、可製糖量が多い。 顕著な早期高糖性を具え、12月収穫では既存品種より高糖であり、その後の株出し栽培における収量も多い。 株出し栽培で発病が多い黒穂病の抵抗性は“強”であり、株出し栽培に適する。 既存品種では収量が少ない島尻マージ土壌の圃場でも多収です。 茎の伸びが良いため、既存品種の茎伸長が良い圃場では倒伏しやすい。

今後の展開(普及の見通し)

「Ni9」、「NiF8」の代替として、収量が低い地域や黒穂病汚染圃場を中心に、沖縄本島南部地域200ha、八重山地域300ha、合計500haの普及を見込んでいます。12月収穫用としての活用が見込まれます。


詳細情報

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写真 サトウキビ新品種「NiTn20」niti02.jpg

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