プレスリリース
はとむぎ新品種「はとゆたか」

- 東北地方の栽培に適した、収量性の高い品種です -

情報公開日:2004年10月 1日 (金曜日)

要約

東北農業研究センターでは、はとむぎ新品種「はとゆたか」(はとむぎ農林4号)を育成しました。本品種は成熟期が"やや早生"で、東北地方の栽培に適し、収量が多く、草丈が低いはとむぎです。

育成のねらい

東北地方ははとむぎの生産が多く、早生品種の「はとじろう」が主に栽培されています。東北農業研究センターでは、はとむぎの収量性向上を目指して、東北地方の栽培に適した成熟期が早く多収な新品種の育成を進めてきました。「はとゆたか」(はとむぎ農林4号)は収量の多いはとむぎ品種を意味し、平成16年9月に命名されました。

「はとゆたか」の育成経過と特徴

  • 早生短かんの「東北1号」に、多収系統の「奥羽4号」を交配し、系統育種法により選抜・固定した系統です。
  • 収量は「はとじろう」に比べ多収で(図1、表1)、お茶加工適性や焙煎粒の外観が優れています(表2)。
  • 成熟期は「はとじろう」より4日遅く、「中里在来」より5日早い、"やや早生"("中の早")に属します(表1)。
  • 百粒重は12.0gで「はとじろう」、「中里在来」並で、"やや重"に分類されます(表1)。
  • 草丈は「はとじろう」と同程度の短稈で、「中里在来」より短く、耐倒伏性は両品種並です(表1)。
  • 栽培適地は東北地方で、岩手県と宮城県内で栽培される予定です。

詳細情報

図1 「はとゆたか」の収量性

写真 「はとゆたか」の栽培状況

表1 「はとゆたか」の主要特性一覧