ポイント
- カテキンに加えて機能性フラボノイドの一種であるケルセチン配糖体を多く含む茶品種です。
- 健康機能性の高い品種として需要拡大が期待されます。
- 機能性表示を可能とするためのエビデンスの取得を目指しています。
概要
農研機構は、既存緑茶品種の中から「そうふう」と「さえみどり」の2品種が、主力品種「やぶきた」に比べてケルセチン配糖体を特に多く含む品種であることを発見しました。
そうふう
さえみどり
ケルセチンは機能性フラボノイドの一つで、配糖体の形でタマネギに多く含まれていることが広く知られています。
既存の緑茶品種 (調査数45) について、新芽の浸出液中のケルセチン配糖体含量を調べたところ、2つの茶品種でケルセチン配糖体含量が特に高いことを見出しました。
これらの品種の茶では、通常飲用する濃度のお茶数杯でタマネギ半個分相当のケルセチン (アグリコン換算) が摂取可能です。
また、緑茶にはもともとポリフェノールの一種であるカテキンが多く含まれていますが、「そうふう」と「さえみどり」はカテキンに加えてケルセチン配糖体を多く含むため、カテキンだけでなくケルセチンの生理活性を活かした飲料の開発等が期待されます。