東北農業研究センター

水田輪作グループ

水田輪作グループでは、水稲の直播栽培~田植えの代わりに種を直接田に播く栽培法~を核とした水田輪作体系の確立と水田作における有機栽培体系の提示を目指しています。
畑状態の田に種を播く乾田直播栽培を中心とした輪作体系では、大型トラクタを用いた超省力的な複合作業により、乾田直播水稲650kg/10a、ダイズ250kg/10a、子実トウモロコシ800kg/10aの達成を目指し、収益を10%向上させます。乾田直播栽培で一般的な高価な緩効性肥料の代わりに肥効が短いが安い肥料を使い、施肥経費を1割以上削減します。土と水を混ぜた田に種を播く水稲の湛水直播栽培を中心とした輪作体系では、水稲の収量680kg/10a、大豆の収量50%増を目指します。湛水直播では種子コーティング不要で出芽がよい「根出し種子」を用いた低コストな多収栽培技術を確立します。大豆作においては、潅水支援システムや砕土センサー等を活用し、必要に応じた水やりや排水対策により収量を増やす乾湿害管理システムを開発します。有機栽培では、水稲において両正条植えと直交機械除草により、手取り除草時間3割削減の達成と一般栽培比90%の収量を目指します。また、大豆において緑肥利用と高精度播種機により140kg/10aの収量を目指します。

水稲乾田直播栽培における耕起、砕土、播種を一度に行う複合作業機

メンバー