日本産糸状菌類図鑑 No.66 before← →next ↑top

Ustilago avenae (Pers.) Rostr.
 分類:担子菌門,クロボキン綱,クロボキン目,クロボキン科

 日本全国に分布。エンバクに裸黒穂病を引き起こし,オオカニツリなど他のイネ科植物にも寄生する。花実全体が黒穂化し,中から黒穂胞子(厚膜胞子)を飛散して蔓延する。培地上では酵母様に小生子の出芽により生育する。

性状(機能):植物病原菌

形態:
 黒穂胞子は円形〜扁円形,黄褐色〜オリーブ褐色,大きさ4-7x6-9μ,表面は小疣状で,発芽して担子器とその上に卵形〜円筒形の小生子を形成する。
黒穂胞子

農環研所蔵標本

標本番号 菌種 宿主和名 宿主学名 症状 採集地 採集年月日 採集者
104-1-7 Ustilago avenae エンバク Avena sativa 裸黒穂病
104-1-8 千葉市 1962.6.21 富永時任

(記述および図版提供者:月星隆雄,農環研,微生物分類研究室,2002)


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