日本産糸状菌類図鑑 No.65 before← →next ↑top

Ustilago affinis Ellis & Everh.
 分類:担子菌門,クロボキン綱,クロボキン目,クロボキン科

 沖縄県で採集。セントオーガスチングラスに黒穂病を引き起こす。花実が穂軸を残して黒穂化し,中から黒穂胞子(厚膜胞子)を飛散して蔓延する。培地上では酵母様に小生子の出芽により生育する。

性状(機能):植物病原菌    病徴JPEG(19kb)

形態:
 黒穂胞子は円形〜扁円形,SEM観察では車輪状で中央部がくぼむ。淡褐色〜黄褐色,大きさ4-5x7-8μ,表面は微細な疣状で,発芽して担子器とその上に長楕円形,長さ2-5μの小生子を形成する。
黒穂胞子 小生子

農環研所蔵標本

標本番号 菌種 宿主和名 宿主学名 症状 採集地 採集年月日 採集者
135-1-22 Ustilago affinis セントオーガスチングラス Stenotaphrum secundatum 黒穂病 沖縄県国東郡今帰仁村 1998.5 奥村健治

(記述および図版提供者:月星隆雄,農環研,微生物分類研究室,2002)


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