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革新工学センター/農作業現場改善チェックリスト【E11】
【E11】機械の移動や点検整備がしやすいように格納庫を整備します。
《なぜ》
格納庫では、機械整備時のはさまれや、不安定な床でジャッキが転倒し下敷きになったり、排ガス中毒事故の危険性があります。 また、新しい機械を購入すると、格納庫の入口が小さくて中に入れずに空間をむだにしてしまうこともしばしばあります。 これら対策のために、格納庫を整備し、整頓することが大切です。
《どのように》
1)格納庫の床をコンクリートで舗装します。そうすると安定してジャッキアップできます。その上、掃除が楽です。
2)後退時の衝突防止のためにポール、または、車輪止めを設置します。 (各作業機の幅、奥行きが異なるので、後退できる限界をポールで示した方が安全です。)
3)電灯を設置します。この時、電源スイッチは入り口近くに設置します。最近は、センサ付で、自動点灯するものもあります。
4)電源コンセントを設置します。
5)屋根の高さ、出入口の高さ、幅は余裕をもって作ります。そうすると将来、大型の機械に更新しても対応できます。 また、出入口の回りは目立つ色で塗装します。
6)換気のために窓や換気扇を設置します。これは排気ガスやバッテリー充電時の有害ガス充満の防止になります。
7)整理棚を設置し、工具箱、消耗品を整理整頓します。
《追加のヒント》
1)多少の機械加工ができるように、ドリル、万力、溶接機を備えます。
2)入口にカーブミラーを設置します。
3)機械の燃料の補給口が高くても補給しやすいように、大きめの踏み台を用意する等の工夫をします。
4)作業機をキャスタ付きパレットに載せて保管すると、格納庫内の整理やトラクタへの装着が安全で簡単にできます。
5)ロータリの爪交換やコンバインの刈刃の交換等で機械の下へもぐる時は、安定した場所でジャッキアップし、油圧ロックを掛け、落下防止の支えを入れます。
6)点検日をカレンダーに記入し、定期的に機械を整備します。
《キーワード》
格納庫、床舗装、衝突防止、照明設置
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