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革新工学センター/農作業現場改善チェックリスト【F6】
【F6】燃料用の貯蔵場所を用意し、カギをかけ管理します。
《なぜ》
1)燃料の取扱に当たっては、火災、爆発の危険性が高く注意が必要です。 また、農業で多く使用されているガソリン、軽油、灯油は第4類危険物として、貯蔵施設、取扱資格等、法令で規制されています。 詳しくは、法令、研修テキストをご参照ください。
《どのように》
燃料は火災の危険性が高いので、以下の点に配慮して取扱います。
■燃焼の3要素である燃料、酸素、点火源(熱源)が結びつかないようにする。
- ■火事の被害が最小限になるようにする。
- ■環境を汚さないようにする。
具体的には、
- (1)大量に貯蔵しないようにします。
(2)貯蔵する建物は、耐火構造、不燃材料で造ります。(不燃材料:コンクリート、レンガ、石綿板、鉄鋼、アルミニウム、モルタル、しっくい等)出入り口には防火戸を設けます。気化ガスが溜まらないように低い位置に換気口を取り付ける。(ほとんどの燃料の気化ガスは空気より重く、低いところに溜まります。)
(3)消火器を揃えます。(油火災対応のABC消火器が適切。)
(4)貯蔵場所に一般人や子供の立ち入りを禁止し、カギをかけます。
(5)燃料の貯蔵場所で火気や高温のものの取扱いは厳禁です。(例:ストーブ禁止)
(6)貯蔵容器に直射日光が当たって加熱されないように遮光します。
(7)気化ガスが滞留しないように常に換気します。(ガソリン等の燃料は室温で蒸発しやすく、空気と混ざると爆発や火災のおそれがあり危険です。)
(8)燃料などのもれ、あふれ、飛散は直接災害の原因になるので、配管の接続部、注入口からのもれ、あふれに注意します。
(9)床にこぼれた燃料はふき取ります。
(10)こぼれた燃料が河川や周囲の環境を汚さないように、貯蔵場所の周囲に防油堤や溝を設置します。
(11)燃料のある所では火花を発する機械、工具を使用しません。夜間の取扱いには、懐中電灯を使用します。
(12)静電気が発生しやすい服装(羊毛セーター、化学繊維)をしないようにします。
(13)掃除をして周囲の不必要な可燃物(ボロ、くず、ほこり等)を取り除きます。
(14)燃料容器は不燃性のものを使用します。(静電気で火災の危険性があるため、10リットルを超えるポリ容器でガソリンを保管することは禁止されています。)
(15)ゴミを焼却する時は、風向き等安全に配慮して行います。
(16)機械に給油する時は、エンジンを停止してから行います。
《追加のヒント》
1)危険物の取扱法、貯蔵施設の認可等について、各都道府県の財団法人消防試験研究センター又は、地元の消防署、消防出張所へ問い合わせます。
2)油火災や電気火災では、水で消火すると油が表面に浮いてきて火災が大きくなったり、感電する危険性があります。
《キーワード》
燃料貯蔵、防火対策
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