農作業安全コラム

アナログとディジタル

H15年1月 菊池 豊

 新年明けましておめでとうございます。
 私事、昨年の師走はまさに忙しく、時計とにらめっこの生活がつづきました。

 因みに、私は、アナログとディジタル両方揃っている通称「アナデジ」時計を使っています。同じ時刻を示していているのに、なぜ2つの時計が必要でしょうか。

 どういう時に使うかというと、日常生活において、待ち合わせ時間を確認する時にはディジタル表示を見ます。一方、講演のしゃべるペースをチェックするのにはアナログ表示を見ます。

 仕事では、1日のスケジュールを配分する時にはアナログ表示を見、農作業の動作記録ではディジタル表示を見ます。外国に行った時には、アナログ表示を現地時間、デジタル表示を日本時間にします。

 そうすると、自宅に電話したい時に、相手が起きている時間か分かります。

 話は変わりますが、車のスピードメータはアナログ表示、距離計はディジタル表示です。一般的に人間の眼は、視野の中央では対象物をよく認識できるが、周辺では分かりにくくなる。しかし、おおよそパターン認識はさほど変わらないそうです。この人間特性をうまく利用しているのだと思います。もし、表示方式が逆でしたらとても分かりにくいものになっていたと思います。

 農業機械でも、トラクタの多くは有段変速(ディジタル)、自脱コンバインは無段変速(アナログ)というのも面白いことです。

 農作業安全対策においても、必要な精度と効率をうまく使い分ける「メリ・ハリ」が重要であると思います。

 

キーワード:安全装置・対策/乗用トラクター/コンバイン(自脱型/普通型)
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