リンゴコブアブラムシ, Ovatus malisuctus (Matsumura)
カメムシ目 同翅類(Hemiptera, Homoptera) アブラムシ科 (Aphididae)
形態・生態
加害部位 | 葉(葉裏の葉縁近くを加害し葉は縦に巻縮する)、新梢 |
加害形態 | 成虫、幼虫 |
発生回数・時期 | 4月下旬ふ化、5月中旬幹母成虫が出現し産子、7月中旬に有翅胎生雌が出現、10月中旬に産卵雌虫と雄虫が出現 |
越冬形態 | 卵(小枝の基部や芽の下部) |
形態 | 体長 無翅胎生雌 1.5 mm、有翅胎生雌 1.3 mm、 |
分布 | 北海道、本州 |
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成虫 | 無翅雌成虫 |
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幼虫、2007年5月21日 |
・ リンゴの芽の基部で卵越冬する.
・ リンゴ樹上で世代を繰り返し,年10世代くらい発生できる.5−7月が発生のピーク.
・ 若い新芽からある程度大きくなった葉(30日齢)まで加害する.
ユキヤナギアブラムシと混発した場合,ユキヤナギは枝の先の若い芽に多く
集まり,本種はそれよりも下のやや生長が進んだ葉を加害する.
・ 有翅虫が飛来した場合,飛来した葉以下の葉におおくの幼虫が分布する
ようになる..
被害
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被害葉 | 初期被害葉 | 被害葉 | 被害葉 |
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2007年5月21日 |
・ リンゴの新葉を加害し,主脈に沿って葉を内側に巻く被害を発生させる.
防除
・ 早春のマシン油乳剤による防除や,開花期前の薬剤防除,生育期の浸透移行性の
高い薬剤防除(ネオニコチノイド系剤)が効果的.