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二番茶後連年せん枝茶園における枝条管理と一番茶の収量


[要約]
二番茶摘採後に毎年せん枝を行う体系では、秋整枝から平均気温積算摂氏2,700度、110日余り前の7月中旬に浅刈(-5cm)更新をし、その30日後、平均気温積算摂氏約850度の8月中旬に初回整枝を浅刈位置で行い、秋整枝を初回整枝の5cm上げで整枝をする体系が一番茶収量は最も優れる。

[キーワード]
連年せん枝、一番茶収量、浅刈更新

[担当]
熊本県農業研究センター・茶業研究所

[連絡先]096-282-6851	
[区分]九州沖縄農業・茶業	
[分類]技術・参考	

[背景・ねらい]
病害虫の発生を抑制すること等を目的として、毎年二番茶摘採後にせん枝を行う場合があるが、そのような茶園におけるせん枝時期、深さ、またその後の枝条管理が翌年の収量、品質に与える影響について検討し、二番茶摘採後に毎年せん枝を行う体系での枝条管理法を確立する。

[成果の内容・特徴]
  1. 6月下旬浅刈りは百芽重が重く芽数が少ない芽重型、7月中旬浅刈りは百芽重が軽く芽数が多い芽数型となり、6月下旬深刈りはその中間型となる。初回整枝の高さでは、0cmが+3cmに比べて百芽重が軽く、芽数が多い。秋整枝の高さでは、+5cmが+3cmに比べて百芽重が重く、芽数が少ない(表1)。

  2. 一番茶の収量は、7月中旬浅刈りが多く、初回整枝高さでは0cmが3cmに比べて多く、秋整枝高さでは5cmが3cmに比べて多い(図1図2図3)。

[成果の活用面・留意点]
二番茶摘採が7月上旬までに行えない山間高冷地においては、実施しない。

[具体的データ]

表1 試験区の構成、一番茶の芽数・収量及び品質評価(2000〜2002平均)


図1 更新時期別収量の違い


図2 初回整枝高別収量の違い


図3 秋整枝高別収量の違い

[その他]
研究課題名:連年せん枝管理体系技術による一番茶の品質向上
予算区分 :県単
研究期間 :1999〜2002年度


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