ラブグラス類の病害


いもち病(imochi-byo) Blast
病原菌:Pyricularia sp.、不完全菌
 暖地で発生が多い斑点性の糸状菌病。病斑は短い紡錘形で、灰白色、周縁部は褐色となることが多い。大きさは長さ2-5mm程度であるが、激発すると病斑が融合し、葉全体を枯らす。病原菌の種については、まだ十分検討されていない。

テフグラスの病害


すす葉枯病(susuhagare-byo) Leaf blight
病原菌:Exserohilum frumentacei (Mitra) Leonard & Suggs、不完全菌

ジャイアントスターグラスの病害


ミイラ穂病(miiraho-byo) Black choke
病原菌:Ephelis japonica Hennings、不完全菌
 暖地で発生の多い穂枯性の糸状菌病。出穂後、穂が灰色から黒色の菌叢に覆われ、枝梗が互いに接着された状態となり、穂全体がかびる。葉には白色の菌叢が葉脈に沿って条状に現れる。病原菌はエピファイト(表生菌)として植物全体に感染し、感染植物は耐虫性を持つようになることが報告されている。

パラグラスの病害


斑点病(hanten-byo) Leaf spot
病原菌:Bipolaris panici-miliacei (Nisikado) Shoem.、不完全菌
 1998年3月に沖縄県石垣市の草地で発生を確認した。病徴は初め葉身上の褐色小斑点であるが,後に拡大して周縁部褐色,中心部黄褐色,長楕円形から紡錘形,大きさ0.5-2×0.1-0.5cmの斑点となる。病勢が進むと病斑が融合して不整形となり,周縁に黄色のハローが形成される。


ミイラ穂病(miiraho-byo) Black choke
病原菌:Ephelis japonica Hennings、不完全菌
 暖地で発生の多い穂枯性の糸状菌病。出穂後、穂が灰色から黒色の菌叢に覆われ、枝梗が互いに接着された状態となり、穂全体がかびる。葉には白色の菌叢が葉脈に沿って条状に現れる。病原菌はエピファイト(表生菌)として植物全体に感染し、感染植物は耐虫性を持つようになることが報告されている。

パンゴラグラスの病害


ミイラ穂病(miiraho-byo) Black choke
病原菌:Ephelis japonica Hennings、不完全菌
 暖地で発生の多い穂枯性の糸状菌病。出穂後、穂が灰色から黒色の菌叢に覆われ、枝梗が互いに接着された状態となり、穂全体がかびる。葉には白色の菌叢が葉脈に沿って条状に現れる。病原菌はエピファイト(表生菌)として植物全体に感染し、感染植物は耐虫性を持つようになることが報告されている。

ディジットグラスの病害


ミイラ穂病(miiraho-byo) Black choke(病名未登録)
病原菌:Ephelis japonica Hennings、不完全菌
 2012年5月沖縄県今帰仁村で発生。暖地で発生の多い穂枯性の糸状菌病。出穂後、穂が灰色から黒色の菌叢に覆われ、枝梗が互いに接着された状態となり、穂全体がかびる。罹病穂上には偽菌核が形成される。病原菌はエピファイト(表生菌)として植物全体に感染し、感染植物は耐虫性を持つようになることが報告されている。

センチピードグラスの病害


ダラースポット病dollar spot-byo) Dollar spot
病原菌:Sclerotinia homoeocarpa Bennett、子のう菌
 栃木県で発生し、6〜10月に灰色の円形パッチを形成する。初め灰斑病として報告されたが、病原菌の同定の結果、ダラースポット病に変更された。発生初期は直径1cm程度の小型パッチだが、病勢の進展に伴い、楕円形で直径15cm程度の大型病斑となり、後に裸地化する。パッチ部分の葉身先端には、中央部灰色、周縁部が明瞭な淡褐色となる病斑を生じる。分離菌はPDA培地上で気中菌糸を豊富に形成する灰褐色の菌叢となり、黒色の板状菌核を形成し、菌糸生育適温は25℃である。


いもち病(imochi-byo) Blast
病原菌:Pyricularia oryzae Cavara、不完全菌
 葉に斑点を形成する糸状菌病で、2003年に滋賀県のセル苗で報告された。初め円形〜楕円形、灰色の水浸状病斑が形成され、後に楕円形〜長紡錘形、中央部灰白色、周縁部紫褐色の病斑となる。病気が進むと、葉の先端から枯死する。病原菌はイネには病原性を示さない。


にせ炭疽病(nise-tanso-byo, 病名未登録) False anthracnose
病原菌:Elsinoë sp.?、子のう菌


炭疽病(tanso-byo) Anthracnose
病原菌:Colletotrichum caudatum (Saccardo) Peck、不完全菌
 葉に斑点を形成する糸状菌病で、2004年に報告された新病害。病斑は灰褐色、周縁部は褐色〜赤褐色、紡錘形〜不整形、長さ3-5mm、幅1-2mm。病斑が古くなると中央部に剛毛という菌組織を形成し、黒くかびたように見える。多湿条件下では胞子粘塊を形成し、これが風雨で飛散してまん延する。梅雨期から夏の終わりにかけて発生する。病原菌はノシバ炭疽病と同種である。

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