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果樹作地帯の雇用確保のために解決すべき課題
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[要約]
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果樹作地帯の雇用対応の実態を、労働条件・環境の視点で分析し、雇用確保・定着の
ための配慮と工夫すべき課題を、a.被雇用者、b.作業環境、c.雇用受入農家、
d.地域対応システムの4つの側面から整理した。
山形県立農業試験場・経営部
[連絡先] 0236-44-5571
[部会名] 経営
[専門] 経営
[対象] 果樹類
[分類] 指導
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[背景・ねらい]
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県内の果樹、野菜、花き作地帯の雇用労働力不足に対応するため、労働条件・労働環境
などの生活的視点から、雇用対応の実態、雇用受入農家と被雇用者の意向及び
労働力確保、調整先進事例を調査し、雇用確保のために解決すべき課題を提示する。
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[成果の内容・特徴]
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おうとう・りんご産地の東根市は雇用受入れ農家割合、雇用人数ともに県内で
最も多い。しかし、近年、民間企業との賃金競争などがあって雇用確保は困難に
なっている。
- 被雇用者は、雇用受入農家との関係は縁故がほとんどであるが、就業条件として
「賃金」「作業場近くにトイレ」「労災保険の加入」などの改善を望んでいる
(図1)。
- 雇用受入農家が最も苦慮している点は、「安全面への配慮」であり、次いで
「作業計画」である。「労災保険の無加入」が44%と多い。また、作業環境整備や
休憩室等の施設はその必要性を農家も意識しているので、比較的整備されているが、
農家間の差が大きく、今後更に改善すべき課題である
(図2、
図3)。
- 果樹農家の雇用確保には「雇用期間が短い」のが大きな障害である。今後、
年間雇用できるシステムの構築が重要である
(図4)。
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ばら産地(山形市、寒河江市)の大規模農家では、年間雇用が可能で、花作りの
良いイメージも手伝って、他の作物に比べ雇用労働を確保することは難しくない。
しかし、年雇の導入は1〜2人程度で小規模なため「社会保険に無加入」
「賃金が低水準」な点など、雇用条件は民間企業に比べ劣っている。
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以上の結果から、農家の雇用保険・定着のための配慮と工夫すべき課題を
a.被雇用者、b.作業環境、c.雇用受入農家、d.地域対応システムの
4つの側面から整理した。
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[成果の活用面・留意点]
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解決すべき課題について他の作物の場合も基本的な考え方は同じであるが、雇用期間の
長短や作業の内容等の現状が異なってくるため、作物ごとに現状把握を行い
検討・確認して活用願いたい。
[その他]
研究課題名:園芸作営農類型別雇用形態と成立条件の解明
予算区分 :県単
研究期間 :平成4年度(4〜5年度)
発表論文等:なし