開催趣旨
20世紀に人間活動が拡大した結果、農業環境においてもさまざまな影響が生じ、生物多様性の低下、地球環境の変化にともなう食料生産の変動、および化学物質や微量重金属の環境への放出にともなう農産物の汚染などが懸念されている。こうしたリスクがさらに拡大すれば、持続的な社会の発展はもとより、人間生存の基盤さえも危うくなる。
本シンポジウムは、リスクの評価や管理に関する研究の到達点ならびに研究を支えるインベントリー(知的基盤)の整備・活用手法について情報を交換し、今後のリスク研究や知的基盤整備の課題を論議するために開催する。
開催日時: 平成17年10月25日(火) 10:00 - 17:00
開催場所: 農業環境技術研究所 大会議室
プログラム(予定)
10:00 - 10:10 あいさつ
農業環境技術研究所 理事長
10:10 - 10:30 リスク研究におけるインベントリーの役割 −現状と将来−
農業環境技術研究所 農業環境インベントリーセンター長
I. 環境負荷物質や土地利用変化による生態リスクの
10:30 - 11:20 環境負荷物質による生態リスク評価手法
産業技術総合研究所 内藤 航
11:20 - 12:10 土地利用変化による野生生物へのリスク評価手法
大阪府立大学 夏原 由博
12:10 - 13:10 (昼食)
II. 食糧生産リスクの予測と環境の保全をめざした
13:10 - 13:40 地球環境変化にともなう食料生産のリスク予測
農業環境技術研究所 鳥谷 均
13:40 - 14:10 微量重金属による汚染リスク予測
農業環境技術研究所 小野 信一
14:10 - 15:00 空間的・時間的変動を考慮した環境負荷物質の動態評価手法
国立環境研究所 鈴木 規之
15:00 - 15:15 (休憩)
15:15 - 16:30 地域環境におけるリスクの管理に向けた情報の共有と発信システム
横浜国立大学 佐土原 聡
(コメント)土壌インベントリーの現状と発展方向
農業環境技術研究所 大倉 利明
III. 総合討論
16:30 - 17:00 農業環境におけるリスク研究への期待と知的基盤整備の課題
(司会:上沢・上田)
閉会あいさつ
農業環境技術研究所 理事
(閉会後、ご希望の方には、「インベントリー展示館」の土壌断面や昆虫・微生物の標本などの試・資料を紹介します。所要時間は約30分を予定しています。)
参集範囲: 国公立・独立行政法人の試験研究機関、大学、行政部局、民間等関連団体、個人
参加申し込み・問い合わせ先:
305-8604 茨城県つくば市観音台3-1-3
農業環境技術研究所 農業環境インベントリーセンター研究官 上田義治
TEL & FAX 029-838-8435 E-mail Y.Ueda@affrc.go.jp