無機・有機化学物質の中には、農業環境中に長期間残存してヒトや環境に悪影響を及ぼすものがあります。化学物質に対する国際的な安全基準がますます強化される中、このような有害化学物質のリスク評価やリスク管理に対する取り組みが国内外で強く求められています。
このため、農林水産省では、農業環境技術研究所を中心として残留性有機汚染物質(POPs)やカドミウムを対象にしたプロジェクト「農林水産生態系における有害化学物質の総合管理技術の開発」(平成15〜19年度)を実施し、これら化学物質の汚染実態および動態の把握、リスク評価およびリスク軽減化技術の開発に取り組んできました。
そこで本発表会では、本プロジェクトの研究成果を多くの方々に紹介するとともに、本分野における今後の課題について議論します。
開催日時: 平成19年11月29日(木曜日) 10時−18時
開催場所: つくば国際会議場 (エポカルつくば)
(茨城県つくば市竹園2−20−3)
プログラム (案)
10:30−10:40 あいさつ
農業環境技術研究所 理事長
農林水産技術会議事務局
<基調講演>
10:40−11:20 土壌修復技術の現状と今後の展望
日本大学 矢木修身
<成果発表>
11:20−13:50 ○ カドミウム汚染農地を修復する
イネを利用したカドミウム汚染土壌の修復
福岡農業総合試験場 茨木俊行
オンサイト土壌洗浄によるカドミウム汚染水田の修復
農業環境技術研究所 牧野知之
有機性廃棄物の農耕地利用に伴うカドミウム汚染リスク
農業環境技術研究所 川崎 晃
13:50−15:20 ○ 有機化学物質のリスクを評価するために
農薬の水生生物への影響を評価するための、新しい試験法の開発
農業環境技術研究所 堀尾 剛
東京湾における有機スズの動態モデルの開発
静岡県立大学 橋本伸哉
日本やアジアで使われた農薬のゆくえ?
農業環境技術研究所 西森基貴
15:20−16:10 ○ ポスター発表 (多目的ホール)
16:10−17:40 ○ 有機化学物質によるリスクを低減する
ダイオキシンやDDTを効率的に分解する酵素系の開発
長岡技術科学大学 福田雅夫
品種および資材を利用してキュウリのディルドリン吸収を抑制
農業環境技術研究所 大谷 卓
各種汚染土壌のリスク低減化技術を包括的に評価する
名古屋大学 井上 康
17:40−17:50 あいさつ
農業環境技術研究所 理事
主催: 農林水産技術会議事務局、
共催: (独)農業・食品産業技術総合研究機構、
後援: (独)産業技術総合研究所
参加申し込み: 下記ホームページから申し込んでください。
プロジェクトのホームページ:
http://www.naro.affrc.go.jp/archive/niaes/project/toxpro/index.html
問い合わせ先: 農業環境技術研究所 有機化学物質研究領域長 與語靖洋
305-8604 茨城県つくば市観音台3−1−3
TEL 029-838-8301; FAX 029-838-8199;
E-mail toxpro@niaes.affrc.go.jp