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情報:農業と環境 No.97 (2008年5月1日)
独立行政法人農業環境技術研究所

受賞: 陽 捷行 ・ 鶴田治雄 ・ 八木一行: IPCCのノーベル平和賞受賞への貢献

2007年のノーベル平和賞にIPCC (気候変動に関する政府間パネル) とアル・ゴア氏が選ばれたことは、地球規模の環境問題に取り組んできた農業環境技術研究所にとっても、たいへんうれしいニュースでした。

IPCCは、UNEP (国連環境計画)とWMO (世界気象機関)とが協力して1988年に設立された世界各国の科学者が参画する組織です。1990年の第1次評価報告書の公表以来、科学的根拠に基づく地球温暖化とその影響の予測、適応策や緩和策を提示してきました。2007年の第4次報告書では、気候システムの温暖化はもはや疑う余地がなく、世界中の自然と社会に影響を与えていること、温室効果ガス排出が今後も増加するとさらに大規模な温暖化が予測されることなどを報告しています。

先日、これまでのIPCC報告書、国別温室効果ガス報告のガイドライン、グッド・プラクティス・ガイダンスなどの作成にかかわった Lead Author (代表執筆者) などに、IPCCからノーベル賞受賞への貢献を認定する賞状が贈られました。

農業環境技術研究所では、以下の3人の研究者がこの賞状を授与されました。

陽 捷行 農業環境技術研究所 前理事長

(1) IPCC第1次報告書 第1作業部会 第1章 (Green Gases and Aerosols) の Contributor としての貢献

(2) IPCC第2次報告書 第2作業部会 第23章 (Agricultural Options for Mitigation of Greenhouse Gas Emissions) の Principal Lead Author としての貢献

鶴田治雄 元温室効果ガスチーム長

(1) 2000年国別温室効果ガス報告に関するグッド・プラクティス・ガイダンスの第4章の Contributor としての貢献

八木一行 物質循環研究領域上席研究員

(1) 2000年国別温室効果ガス報告に関するグッド・プラクティス・ガイダンスの第4章の Co-Chair としての貢献

(2) 国別温室効果ガス報告2006年改訂ガイドラインの第4巻 (Agriculture, Forestry and Other Land Use) の Lead Author としての貢献

IPCCから八木一行物質循環研究領域上席研究員に贈られた賞状

図 IPCCから八木一行 上席研究員に贈られた賞状

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