農業環境技術研究所の清家伸康 有機化学物質研究領域主任研究員が、「農耕地に残留するPOPsの動態解明とリスク低減化技術の開発」で、財団法人農学会 の 平成21年度(第8回)日本農学進歩賞 を受賞することが決まりました。
この賞は、『人類と多様な生態系が永続的に共生するための基盤である農林水産業およびその関連産業の発展に資するために、農学の進歩に顕著な貢献をした者を顕彰する」ものです。生命科学、環境科学、生物生産科学、食品科学、国際貢献その他を含む広義の農学分野の、40歳未満の若手研究者を対象としています。
平成21年11月25日(水曜日)13時30分から、東京大学農学部 弥生講堂において、授賞式と受賞講演が行われます。
受賞課題名と研究内容は次のとおりです。
農耕地に残留するPOPsの動態解明とリスク低減化技術の開発
清家伸康(農業環境技術研究所)
研究内容:
わが国の農耕地に長期間残留しているダイオキシン類や1960〜1970年代初頭にかけて農薬として使用されたディルドリン、ヘプタクロル等の残留性有機汚染物質 (Persistent Organic Pollutants, POPs) について、1)超微量分析法を確立し、分析データと統計的手法を組み合わせた解析手法により、農業環境における将来にわたるリスクを評価(予測)するとともに、2)作物汚染の診断技術を含む実用的なリスク低減技術を開発した。