農業環境技術研究所と熊本県は、2010年12月1日、熊本市中心街にあるくまもと県民交流館パレアで、「農業環境技術公開セミナー in 熊本」 を開催しました。
このセミナーは、都道府県・市町村と農業環境技術研究所との間の相互理解や連携・交流・協力関係を深めることを目的として開催しています。一昨年の福島県、昨年の滋賀県に続く3回目の開催となります。
九州地域では、ここ数年、玄米の品質低下による一等米比率の低下が大きな問題となっており、地球温暖化の進行による水稲への影響が懸念されています。そこで、農環研から 「気候変動がコメ生産に及ぼす影響」、「水田からのメタンの発生を抑える水管理」 に関する話題を提供しました。また、熊本県農業研究センターから「熊本県下の水稲に及ぼす気候温暖化・変動とその対策技術」、「熊本県における水田及び露地畑からの温室効果ガスの発生とその低減技術」、そして農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センターからは「高温障害によるコメの品質低下の実態と対策」に関する研究成果を紹介しました。隣接する会議室で行われたポスター展示では、農環研、熊本県農業研究センター、九州沖縄農業研究センターの、最近の研究成果が発表されました。
天候にも恵まれ、セミナーには熊本県内外から155人の方に参加いただきました。参加された一般の方からは、現場にとって十分活用できる内容であり、次のセミナーを計画してほしいなど、この取り組みを評価する声をいただきました。今後、このようなセミナーを積極的に開催したいと考えています。
写真1 農業環境技術公開セミナー(講演会場)
(撮影者:熊本県農業研究センター 城秀信)
写真2 農業環境技術公開セミナー(ポスター展示)
(撮影者:熊本県農業研究センター 城秀信)